外国人雇用は手続きの分断が命取り|司法書士×行政書士の価値
初めて外国人を採用する、あるいは過去の手続きに課題を感じている経営者や人事担当者の皆様へ。外国人雇用は、単に労働力を確保する以上の、大きな可能性を秘めています。しかし、その成功は手続きの進め方一つで大きく左右されることをご存知でしょうか。
多くの企業が直面する課題は、入管への就労ビザ申請(行政書士が担うことの多い領域)と、雇用契約書や社内規程の整備といった社内ルール面の対応が分断されてしまうことです。
それぞれ別の専門家に依頼すると、情報の伝達漏れや方針のズレが生じ、手戻りや最悪の場合はビザの不許可といった事態を招きかねません。
私たち、れみらい事務所は、司法書士と行政書士が一体となって、この「手続きの分断」という構造的な課題を解決します。採用計画の初期段階からご相談いただくことで、私たちは経営者の視点に立ち、採用後の活躍までを見据えた一貫したサポートを提供できるのです。
具体的には、窓口を一本化し、「職務内容・在留資格・雇用契約」の三つの整合性を徹底的にチェックします。入社日から逆算したスケジュール管理、入管手続きと社内保管を両立させる書類設計、そして現場で実際に運用できる雇用契約の条項提案まで。
これらすべてをワンストップで実現することで、非効率と法的リスクを最小限に抑えます。そもそも、司法書士と行政書士の違いを意識することなく、本業に集中していただける環境を整えるのが私たちの役割です。
【第一関門】雇用契約書で押さえるべき入管法×労働法の視点
外国人雇用の成否を分ける最初の関門が「雇用契約書」です。
これは単なる労働条件を定める書類ではありません。出入国在留管理局(入管)が在留資格の審査を行う上で、「この会社で、この仕事内容で、安定的に働き続けることができるか」を判断するための最重要資料となるのです。
ここでは、入管法と労働法の両方の視点から、絶対に外せないポイントを解説します。

「職務内容」は在留資格の生命線
最も重要なのが、雇用契約書に記載する「職務内容」と、取得を目指す「在留資格」で認められた活動内容が完全に一致していることです。
例えば、大学で情報工学を学んだエンジニアを採用し、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を申請するとしましょう。
このとき、雇用契約書に「店舗での接客や清掃」といった単純作業が含まれていると、入管は「専門性を活かした業務とは言えない」と判断し、不許可となる可能性が非常に高くなります。
こうしたミスマッチは、契約書作成とビザ申請が分断されている場合に起こりがちです。当事務所では、司法書士が契約書を作成する初期段階から、行政書士がビザ申請の観点で内容を厳しくチェックします。
これにより、入管の審査基準に照らして矛盾のない、説得力のある職務内容を設計し、不許可リスクを未然に防ぎます。
参照:出入国在留管理庁「「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について」
給与・契約期間は日本人従業員との公平性が基準
給与水準は、「同じ職務に従事する日本人従業員と同等以上」であることが重要な審査項目の一つです。これは、外国人を安価な労働力として雇用することを防ぐための重要な審査項目。
不当に低い給与は、差別の問題だけでなく、本人の生活の安定性を欠くと見なされ、在留資格が許可されない原因となります。特に、試用期間中に給与を極端に減額するような設定は、合理的な理由がない限り避けるべきでしょう。
また、雇用契約の期間も注意が必要です。在留資格には期限があるため、それを超える長期間の契約を結ぶ場合は、在留期間の更新が前提であることを明確にする必要があります。
これらの条件は、単なる労働条件ではなく、企業が外国人を「安定的・継続的に雇用する意思があるか」を示す証拠として、入管に判断されるのです。
「停止条件付雇用契約」で万が一のリスクに備える
海外にいる優秀な人材を見つけ、内定を出したとします。しかし、万が一、就労ビザが下りなかった場合、どうなるでしょうか。通常の雇用契約を締結していると、「ビザはないが、雇用契約だけは有効」という非常に厄介な状況に陥りかねません。
このリスクを回避するために活用するのが「停止条件付雇用契約」です。これは、「在留資格の許可が下りること」を条件として、雇用契約の効力が発生するという特別な契約形態。
具体的には、「本契約は、出入国在留管理局から就労可能な在留資格の許可を受けた日に効力を生じる」といった一文を盛り込みます。
これにより、就労可能な在留資格の許可が得られない限り雇用契約の効力が生じないため、企業は無用なトラブルを回避しやすくなります。内定から入社までのどのタイミングで契約を結ぶべきか、個別の状況に合わせて最適な方法をご提案します。
【第二関門】就労ビザ申請と雇用契約を連携させるロードマップ
外国人雇用は、採用計画から始まり、ビザ申請、入社手続き、そして採用後の定着支援まで、多くのプロセスが連動する長期的なプロジェクトです。
これらのプロセスを分断せず、一気通貫で管理することが成功の鍵を握ります。ここでは、司法書士と行政書士が連携することで、いかに手続きがスムーズに進むか、そのロードマップを具体的にご紹介します。
このロードマップの最大のメリットは、「スケジュールの逆算管理」と「書類の使い回し設計」が可能になる点です。
例えば、雇用契約書を作成する段階で、ビザ申請に必要な職務内容や労働条件を完璧に盛り込んでおけば、後から申請書類を作り直す手間がありません。
当事務所のご相談から解決までの流れも、この全体最適の思想に基づいています。

【多様化する働き方への対応】リモートワーク・副業の法的論点
働き方の多様化は、外国人雇用においても新たな法的論点を生み出しています。特に「リモートワーク」や「副業」については、在留資格との関係で慎重な検討が必要です。安易に認めてしまうと、コンプライアンス違反に繋がりかねません。
私たちは、こうした新しい働き方についても、在留資格の活動範囲、情報セキュリティ、労務管理といった複数の観点からリスクを分析し、個別具体的な判断をサポートします。
もしリモートワークや副業を許容する場合には、就業場所、業務時間、成果物の管理、セキュリティ対策などのルールを雇用契約書や社内規程に明確に定め、入管実務との整合性を確保することが不可欠です。
国内リモートワーク:在留資格と労務管理のポイント
外国人従業員が日本国内でリモートワークを行う場合、注意すべきは「活動拠点」の管理です。
在留資格は特定の活動を行うことを前提に許可されているため、自宅での勤務であっても、企業の指揮命令下で適正に業務が行われていることを客観的に証明する必要があります。具体的な対策としては、まず「リモートワーク規程」を整備することが重要です。
その上で、クラウド型の勤怠管理システムを導入して労働時間を正確に把握したり、Web会議システムで定期的なミーティングを実施して業務の進捗を確認したりと、オフィス勤務と同等の労務管理体制を構築することが求められます。
これらは、万が一の労災発生時の備えとなるだけでなく、在留資格の更新申請時に、安定した就労実態を示す証拠ともなり得ます。
海外からのリモートワーク:ビザ・税務・社会保険の課題
さらに複雑なのが、日本企業の従業員が海外からリモートワークを行う、いわゆる「越境ワーク」です。この場合、日本の在留資格の問題だけでは済みません。
まず、日本の在留資格を更新する際には、日本国内での活動実績が重視されるため、長期間海外で勤務していると更新が認められないリスクがあります。しかし、それ以上に大きな課題が海外で発生します。
- 現地国での就労ビザ:滞在する国によっては、たとえ日本の企業からの給与であっても、その国で就労ビザの取得が義務付けられる場合があります。
- 国際税務(二重課税):日本と現地国の両方で所得税が課税される「二重課税」のリスクが生じます。
- 社会保険の適用:日本の社会保険に加入し続けるべきか、現地国の制度に加入すべきか、二国間の社会保障協定などを確認する必要があります。
これらの問題は、司法書士・行政書士だけでは解決できません。税理士や社会保険労務士といった各分野の専門家との緊密な連携が不可欠です。私たちは、こうした複雑な越境ワークについても、各専門家と連携し、最適な解決策を模索します。
【採用後を見据えて】トラブル防止と定着支援の仕組みづくり

外国人の採用は、ビザを取得して入社すれば終わりではありません。むしろ、そこからが本当のスタートです。
文化や言語、労働慣行の違いから生じる誤解やトラブルを未然に防ぎ、彼らが安心して長く活躍できる環境を整える「定着支援」こそ、企業の持続的な成長に繋がります。
賃金や解雇をめぐるトラブルを避けるためには、コンプライアンス体制の構築が急務です。私たちは、採用後のフェーズも見据え、以下のような具体的な仕組みづくりをサポートします。
- 在留カードの管理フロー作成:入社時の原本確認とコピー保管はもちろん、有効期限をリスト化し、更新手続きの時期を自動でリマインドする仕組みを構築します。
- ルールの「見える化」:就業規則や各種規程の重要な部分を、イラストや図を交えた「やさしい日本語」や英語でまとめたハンドブックを作成し、認識のズレを防ぎます。
- 公平な評価・面談制度の設計:評価基準やキャリアパスを明確にし、定期的な面談を通じてコミュニケーションの機会を確保します。
- 相談窓口の設置:業務上の悩みだけでなく、ハラスメントや生活上の不安についても相談できる窓口を設け、孤立を防ぎます。
こうした地道な取り組みが、従業員のエンゲージメントを高め、不法就労助長罪などの意図せぬ法令違反から会社を守ることにも繋がるのです。
外国人雇用のことなら、れみらい事務所へご相談ください
この記事では、外国人雇用における雇用契約書の重要性から、就労ビザ申請との連携、多様化する働き方への対応、そして採用後の定着支援まで、一連の流れを解説してきました。
外国人雇用は、多くの手続きが複雑に絡み合うため、「何から手をつければいいのか分からない」「うちの会社のようなケースでも対応してもらえるだろうか」といった不安を感じられるのは当然のことです。
重要なのは、それらの手続きをバラバラに進めるのではなく、採用から定着までの一貫した戦略として捉えることです。
れみらい事務所は、司法書士と行政書士が一体となることで、その戦略立案から実行までをワンストップでサポートします。手続きの分断によるリスクをなくし、経営者や人事担当者の皆様が本来の業務に集中できる環境を整えることが私たちの使命です。
まずは、当事務所のご相談をご活用いただき、現状の課題や今後の展望をお聞かせください。貴社の状況を丁寧にヒアリングし、最適なロードマップをご提案します。下記より、お気軽にお問い合わせください。
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