動産譲渡登記とは?

動産譲渡登記制度

動産譲渡登記制度は、法人が保有する在庫商品、機械設備、家畜等の動産を活用した資金調達の円滑化を図るために平成17年10月から開始されたものです。その登記の対象は法人が動産を譲渡した場合に限定しており、動産譲渡登記をすることによって民法第178条の引渡しがあったものとみなされ、第三者対抗要件が具備されます。同一の動産について二重譲渡された場合の譲受人相互間の優劣は、登記の先後または登記と民法第178条の引渡しの先後によって決まります。

そのため、動産譲渡登記を利用することによって、対抗要件を具備していることやその時期についての立証が容易となり、占有改定の有無・先後をめぐる紛争を未然に防止することが可能となりました。近年では、太陽光発電に関して融資を受ける際に利用されることも多いです。

動産譲渡登記の取扱い

動産譲渡については、法人が動産を譲渡した場合に限定され、譲渡人が個人の場合には利用できません(譲受人は法人でも個人でも可)。存続期間は原則として10年以内ですが、融資期間が10年を超えているなど特別の事由がある場合には、疎明する資料を添付することで10年を超えて登記することもできます。一般の不動産や商業の登記とは異なり、動産譲渡登記を取り扱う登記所として、東京法務局が指定されており、全国の動産譲渡登記に関する事務を行います。

動産譲渡担保権について

動産譲渡担保権には、個別の動産を担保の目的とする場合(以下「個別動産」)と集合物として担保の目的とする場合(以下「集合動産」)があります。個別動産として担保設定する場合には、製造番号や製造者名などを特定して登記します。一方、集合動産として担保設定する場合には、「〇〇設備一式」などと記載して、保管場所の所在や名称も登記します。集合動産として担保設定した際には、登記後に保管場所に搬入されたものであっても、同種類の動産であれば登記の対抗力は及ぶこととなります。

例)登記記録例

※個別動産の場合

【種類】太陽光パネル

【特質】製造番号 〇〇〇―〇〇〇〇

【備考】保管場所の所在地:兵庫県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号 製造者名:〇〇株式会社

※集合動産の場合

【種類】太陽光発電設備一式

【保管場所の所在地】兵庫県〇〇市〇〇町〇丁目〇番〇号

【備考】太陽光発電設備一式の内訳:〇〇

    保管場所の名称:〇〇発電所

動産譲渡登記申請に必要な書類

  • 登記申請書(当事務所で作成します)
  • 代理権限証書(当事務所で作成します)
  • 譲渡人の代表者の資格証明書(作成後3ヶ月以内)
  • 譲渡人の代表者の印鑑証明書(作成後3ヶ月以内)
  • 譲受人が法人の場合には、譲受人の代表者の資格証明書(作成後3ヶ月以内)
  • 譲受人が個人の場合には、譲受人の住民票写しなど
  • 存続期間が10年を超える場合には、その存続期間を定めるべき特別の事由があることを証する書面

動産譲渡登記に係る登録免許税

登記の種類 登録免許税
動産譲渡登記(1件の申請で登記できる動産の個数は1,000個まで) 1件につき7,500円(減税措置のある場合)
延長登記(存続期間を延長する場合) 1件につき3,000円
抹消登記 1件につき1,000円

動産譲渡登記についてご検討中の方、お困りの方がおられれば当事務所にご相談ください。個別に無料でお見積り作成いたします。

 

 

 

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