Archive for the ‘相続’ Category

日本に帰化した方が亡くなられたら相続手続きは?

2023-02-08

帰化した後の相続手続き

日本に帰化された方が亡くなった場合には、通常の日本の相続手続きとなります。

よって、亡くなられた方の出生から死亡までの戸籍謄本等が必要となります。
この場合、帰化した後の戸籍関係は日本で取得できますが、出生から帰化する前までの戸籍については日本にありません。

帰化前に国籍をおいていた国から取り寄せていかなければなりません。

例えば、韓国では家族関係証明書、基本証明書、婚姻関係証明書などで法定相続人を特定します。

アメリカでは、出生証明書・結婚証明書・死亡証明書などが必要となってきて、それらの書類により相続人を特定し、相続人全員で「私たちは被相続人の相続人であり、私たち以外に相続人はいませんという旨の宣誓供述書を作成し、 当該国の在日領事館や公証人の認証を受けます。

これらの書類を相続人が集めるのは、大変苦労しますし、費用や時間もかかってきます。

そこで当事務所では帰化された方については、相続手続きで残された相続人が困らないように公正証書遺言の作成をお勧めしております。

公正証書遺言のメリット

①自筆証書遺言や秘密証書遺言では、被相続人が亡くなった後に遅滞なく、家庭裁判所への遺言書の検認手続きが必要となりますが、公正証書遺言ではその手続きが不要です。

よって公正証書遺言は、検認手続きを経ることなくそのまま相続登記の添付書類として使用することができます。
公正証書遺言の原本は公証役場に保管されているため、正本または謄本を相続登記の申請書に添付することになります。
②相続登記の手続きについても、遺言執行者を定めておければ、その者と不動産を承継する方のみで申請することができ、他の相続人の関与は必要ありません。

③戸籍関係についても、出生から取り寄せる必要はなく、亡くなられ方については最後の戸籍(除籍)謄本のみで足ります。

以上のように公正証書遺言を残しておくことで、遺言書に偽造・紛失及び相続人同士の紛争が起きるリスクも減り、また相続手続きについても必要書類の簡素化や検認手続きが要らないなどの手間を省くこともでき、当事務所では、遺言を作成される際には公正証書遺言をお勧めしております。

相続人なき遺産、過去最高

2023-01-23

本日(2023年1月23日)朝日新聞デジタルに以下のような記事が出てました。

「遺産の相続人がいないなどの理由で国庫に入る財産額が、2021年度は647億円と過去最高だったことがわかった。身寄りのない「おひとり様」の増加や不動産価格の上昇も背景に、行き場のない財産は10年前の倍近くに増えた。専門家は早めに遺言書をつくるよう勧めている。」

相続人がいないということは、法定相続人がいない状態や法定相続人全員が相続放棄をしたような状態をいいます。

このようなケースで更に遺言がない場合には、財産を相続する方が誰もいないことになりますので、財産は国庫に帰属されることとなります。

※国庫に帰属される手続きとは、利害関係者の申し立てにより、家庭裁判所に選任された「相続財産管理人」が選任され、未払いの税金や公共料金などを清算し、相続人が本当にいないかを確認します。一緒に暮らしたり身の回りの世話をしたりした「特別縁故者」がいれば家庭裁判所の判断などにもとづいて財産を分与し、残りは国庫に帰属するものです。

法定相続人がいないことがあらかじめ分かっている場合には、お世話になった方やどこかの団体に寄付するなど、

ご自身の財産の行き先について、遺言を作成しておくことをお勧めします。

 

子どもがいない時の遺言の必要性

2022-11-28

子どものいない夫婦の相続人とは?

法定相続人とは民法で定められており、子のいない夫婦のうち夫が亡くなった場合、夫の相続人は次のとおりとなります。

  • ①妻と夫の直系尊属(夫の両親など)
  • ②妻と夫の兄弟姉妹(夫の直系尊属がいない場合)

子がいない夫婦が高齢になり、直系尊属(父母、祖父母等)が既に他界している場合は、夫の相続人は妻と(夫の)兄弟姉妹となります。

長年連れ添ってきたご夫婦で、配偶者が亡くなったときには、当然に財産全てをご自身が相続されると思われているケースもありますので、ご注意ください。

子どものいない夫婦に相続が発生すると

子がいない夫婦において、仮に夫が亡くなった場合、既に夫の両親が他界していて兄弟姉妹がいるときには、夫の財産は妻と(夫の)兄弟姉妹が相続します。

この場合、基本的には妻と(夫の)兄弟姉妹が遺産分割協議をし、誰がどれだけ相続するかを決定することになります。

妻として、夫と一緒に築いてきた財産の一部を(夫の)兄弟姉妹が相続することに納得いかない人もいるかもしれませんが、(夫の)兄弟姉妹にも相続権が認められています。

夫の兄弟姉妹といっても、長年疎遠であったり、連絡先も分からないこともあるでしょう。

そうした中で連絡を取り合って相続の話合いを進めていくことは大変です。

配偶者に相続させる遺言があると

夫が、残された妻に全て相続させる旨の遺言を残すことは勿論可能です。

この場合、夫の相続財産は全て妻が承継することになります。

兄弟姉妹には遺留分がありませんので、相続財産につき妻に全て相続させる旨の遺言があれば、妻が全て相続することができます。

ただし、今後の関係を踏まえて兄弟姉妹にもいくらか財産の残すような遺言を残しておくこともできますので、そのような時には内容もご検討ください。

この遺言については、夫が先に亡くなり妻が残されるケースで記載しておりますが、その逆の可能性(妻が亡くなり、夫と妻の兄弟姉妹が相続人)も勿論あり得ます。

こうした事態に備えて、ご夫婦共に同時に遺言を作成しておくことをお勧めします。

注意点としては、夫が全て妻に相続させる旨の遺言を残したときに、妻が夫より先に亡くなっている場合です。

この場合、その遺言の効力は生じず、夫の財産は(夫の)兄弟姉妹が相続することになります。

もし、夫が自分の兄弟姉妹に自分の財産を相続させたくないときは、全て妻に相続させるが、先に妻が亡くなっていた場合は●●に相続させるという遺言を残すこともできます。

 

誰がいつ亡くなるかは分かりませんので、このような形態の遺言を残すことも検討されるのも方法の一つです。

 

遺言作成でお困りのことがあれば、当事務所にご相談ください。

初回相談・費用見積は無料で承っております。

養子の子は相続人?

2022-11-11

養子の相続権について

養子縁組(普通養子、特別養子)を結んだ際には、養親と養子の間には親子関係が生まれます。法律上の親子となりますので、実子と区別なく養親が亡くなった際には、法定相続人となり、法定相続分も実子と同様に与えられます。

では、養親が亡くなる前に養子が亡くなった際には、その養子の子は相続人となるのでしょうか。

養子の子は相続人となるのか?

養親より先に養子が亡くなった場合、その養子の子は代襲相続人として相続人となる場合とならない場合があります。

これを間違えると相続人の人数が変わることとなり、遺産分割協議書もやり直しになってしまう可能性もありますので、注意が必要です。

養子の子が相続人となる場合

養子縁組した後に、その養子に子どもが産まれた場合には、その子は養親と血縁関係があり相続人となります。

例えば、再婚相手の子どもを養子にしたような場合には、その子どもが養子縁組した後に子どもが産んでいれば、その子は相続人(代襲相続人)となります。

養子の子が相続人にならない場合

養子縁組する前に、養子に子どもがいる場合、その子どもと養親の間には血縁関係は生じません。

よって、養子縁組する前に養子に子どもいる場合には、養子の子どもは相続人(代襲相続人)とはならないということになります。

例外:養子縁組前の子でも相続人になる場合

先程のとおり、養子縁組する前に、養子に子どもがいる場合には、養親と養親の子には相続関係は発生しないと述べました。

これにも例外があり、「養子縁組前の養子の子が養親の実子の子であっても、養親の直系卑属にあたる場合には、養親を被相続人とする相続において、養子の子は養親より先に死亡した養子を代襲して相続人となる」とされています。

つまり、婿養子のようなケース(妻の両親と妻の夫が養子縁組)では、その夫婦間の子については養子縁組より産まれるのが前であっても後であっても養親と養子の子(孫)は直系卑属となる為に相続人となるということです。

 

相続手続きでお困りのことがあれば、当事務所にご相談ください。

初回相談・費用見積は無料で承っております。

 

 

 

持分が少なくても相続登記は必要?

2022-10-05

不動産の共有者が亡くなったら

不動産は必ず単独名義というわけではなく、夫婦間や親子間で共有名義にしていることも当然あります。

例えば、夫婦間で持分2分の1づつ持っている不動産で夫が亡くなったときでも相続登記は必要でしょうか。

この場合、妻も持分2分の1を所有しており、そのまま住み続けるので生活に何ら支障はない為に相続登記をつい放置してしまうケースも見受けられます。

しかしながら、確かに妻も不動産の共有者であることは間違いありませんが、夫が持っていた2分の1の持分については夫の相続財産になっているので、相続人間で誰が相続するのかといった遺産分割協議書の作成や、また相続人で一人であったとしてもその方への相続登記が必要です。

相続登記を放置していると・・・

この相続登記手続きを放置していると、第2、第3の相続が発生してしまい、相続人が増え話し合いができなくなってしまう可能性もでてきます。

もし話し合いがまとまらないと、調停や審判手続きなど余分な費用や時間、精神的負担も相応にかかってきます。

 

共同名義人の相続が発生したら、自分も所有者だからと安心せずに、速やかに相続手続きに入られることをお勧めします。

これは亡くなられた方の持分が2分の1であっても、100分の1であっても変わりません。

将来的に不動産の処分なども視野に入れているのであれば、尚更早期の手続きが必要です。

 

共有者の相続が発生して、お困りの方やご相談ごとがあれば、当事務所にご相談ください。

初回相談・費用見積は無料で承っております。

未成年者がいる場合の相続手続き

2022-09-28

相続人の中に未成年者がいたら

お子さまが幼い内に、不慮の事故などでご主人が亡くなられた場合には、その相続人は配偶者(妻)とその子どもになります。

相続財産の中に自宅があった場合には、今後のことも考えて通常は配偶者(妻)の単独名義にされようと思うケースも多いでしょう。

しかしながら、法定相続分と異なる方法で相続手続きを行おうとすれば、遺産分割協議が必要となってきます。相続人の中に未成年者がいれば、その手続きが問題となってくるのです。

母は子どもの親権者なので、当然に子どもの代わりに様々が手続きができますが、相続については母と子の利益が相反(いずれかの相続財産を増やせば、もう一方の財産が減ってします)するようなケースで相続手続きを行うには、家庭裁判所に※特別代理人を選任することを請求しなければなりません。

※特別代理人とは、家庭裁判所の審判で決められた行為について、代理権などを行使することができます。家庭裁判所で決められた行為が終了すると、特別代理人の任務も終了します。

その他にも以下のような行為は利益相反に該当する為に、特別代理人を選任する必要があります。

  • 親権者の債務の担保のため未成年者の所有する不動産に担保を設定する行為
  • 相続人である親権者(父又は母)が未成年者についてのみ相続放棄の申述をする行為
  • 子どもが数名いる場合に、一部の者だけ相続放棄の申述をする行為 など

この手続きは仮にお子さまがお二人いる場合には、それぞれ別の特別代理人を選任する必要があります。
 

家庭裁判所での特別代理人選任の手続きについて

1、申立人

  • 親権者
  • 利害関係人

2、申立先

  • 子の住所地の管轄家庭裁判所

3、必要書類

  • 申立書(書式は裁判所のホームページからも確認もできます)
  • 未成年者の戸籍謄本
  • 親権者の戸籍謄本
  • 特別代理人候補者の住民票
  • 利益相反に関する資料(例)遺産分割協議書の案、契約書の案など) 
  • 収入印紙800円及び郵券(切手代は裁判所や相続人の数などによって異なります)

 

特別代理人選任後の手続き

申立書や必要書類を提出して、特段不備や候補者に問題などがなければ、1ヶ月程度で審判がおります。

遺産分割協議の場合には、審判書が出れば記載された内容に基づき、親権者と特別代理人とで遺産分割協議書にそれぞれの実印で押印して、印鑑証明書や審判書を提出することで、相続手続きを行うことができます。

 

特別代理人選任の申立手続きで検討されている方やお困りのことがあればご相談ください。

必要書類の収集、作成まで一貫してサポートさせて頂きます。

初回相談・費用見積は無料で承っております。

遺言執行者は必要か?選任するにはどうすればよい?

2022-08-02

遺言執行者とは

遺言執行者(いごんしっこうしゃ)とは、遺言の内容にそった手続きをする人のことをいいます。財産目録の作成から始まり、預貯金の解約手続きや不動産の名義変更手続きなど、遺言の内容を実現するために必要な一切の行為をする権限を持ちます。

上記のように遺言執行者は大きな役割を担うこととなりますが、下記例外を除いては必ずしも必要ではありません。

例外:遺言執行者だけができるもの

① 認知

② 推定相続人の廃除・取消

「認知」「推定相続人の廃除・取消」が遺言に記載されている場合には、遺言執行者は必ず必要となってきます。

これらは身分関係について法律の効果を生じさせる重要な遺言事項である為、その内容が確実に実現されるように、遺言施行者の存在が必須とされているのです。

もし、遺言に執行者の定めがなかった場合には、家庭裁判所に遺言執行者を選任してもらうことになります。

上記以外の場合

遺言執行者が定められていない遺言ももちろん有効であり、その場合には、相続人全員で協力して遺言の内容を実現していくことになります。

とはいえ、相続人が複数いる場合、作成する書類の収集や署名押印手続きなど全員の関与が必要となり何かと頻雑になりがちです。

遺言執行者の指定があれば執行者が相続人の代表者として一人で手続きを進められるので手間が省けますし、時間の短縮にもなります。

それでは、遺言執行者はどういう形で選任されるのでしょうか。

遺言執行者が選任されるパターン

遺言執行者(遺言執行人)はいつでも誰でも選任できるわけではなく、3つの決まった指定方法で選任しなければなりません。

  • 遺言書で指定する
  • 第三者に遺言執行者を指定してもらうような遺言書を作成する
  • 遺言者死亡後に家庭裁判所にて遺言執行者を選任してもらう

この中で家庭裁判所に選任してもらうには、もともと遺言書で指定されていない場合や、指定されていても遺言執行者が辞任した場合などに限られます。このようなケースで必要な際には利害関係人の申立によって家庭裁判所で遺言執行者を選任してもらうことができます。

申立人  

  • 利害関係人(相続人、受遺者、遺言者の債権者など)

申立先

  • 遺言者の最後の住所地の家庭裁判所

費用

  • 収入印紙800円
  • 郵券(家庭裁判所によるがだいたい2000円程度)

申立に必要な書類

  • 遺言執行者選任申立書
  • 遺言執行者の死亡の記載のある除籍謄本
  • 遺言書のコピー
  • 利害関係を証明する資料

遺言執行者と司法書士

司法書士は家庭裁判所に提出する書類の作成ができるので、遺言執行者選任申立書類の作成をご依頼頂くことも可能です。

また、遺言書で遺言執行者が指定されていない場合、司法書士を遺言執行者の候補者として、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てることもできます。

遺言執行者の選任手続き方法や候補者などでお困りのことがあれば、当事務所にご相談ください。

初回相談・費用見積は無料で承っております。

遠方の不動産を売却したいが、不安やお困りの方へ

2022-07-21

遠方の不動産を売却するには

相続などで遠方にある不動産を取得した場合に、今後利用することもなく固定資産税などの維持費がかかる為に、売却を検討される方もおられるでしょう。

しかしながら、現地に何度も出向くのは交通費や時間もかかり、つい後回しになってしまいがちです。

不動産というのは一般的には、後回しにすればするほど価格も下がっていき、その分の固定費もかかってしまいますので、売却を考えているのであればできるだけ早く動かれることをお勧めします。

ではいざ売却を進めるにしても、現地に中々行けないために手続きを誰に頼めばよいのか、どこから始めればよいのか、お困りや不安になる方もおられるでしょう。

当事務所では、ご希望があれば不動産会社の紹介から売買契約の締結、物件引渡しの立会、資金の流れの確認、名義変更の登記手続きなどお客さまに代わってサポートさせて頂きます。

 

遠方の不動産売却の流れ

では、実際に不動産を売却するための手続きの流れを見ていきましょう。

 

①不動産会社に売却を依頼

②販売活動

③買主様が決まり、価格など条件面が合意できれば、売買契約を締結

➃引渡し日が決まったら、買主が利用する銀行や不動産会社などに集まって、物件引渡し・売買代金の清算、登記手続の書類確認

⑤売主様に資金が振り込まれた段階で、法務局に名義変更の手続き

⑥取引完了

 

当事務所では、①の不動産会社の紹介から、お客さまに代わって③~⑤までの手続きを代理で行うことも可能です。

司法書士は、名義変更登記をする場合に、原則直接面談の上売主様・買主様の本人確認を行う必要があります。また物件引渡し時にも立ち会います。

不動産売買の手続きにも慣れている為に、お客さまから委任を頂くことで、売買のご負担を軽減できるようサポート致します。

ただし、面談時や契約締結時に交通費や、報酬が別途必要となりますので、費用面については事前にご相談ください。

 
 

相続登記についてお悩みの方は早目の対処を

2022-07-06

令和6年4月1日から施行予定の「相続登記の義務化」について、最近問い合わせや相談を頂くことが増えてきました。

 

相続人が現在も住んでいて売却予定もない自宅や、誰も管理できない遠方の山林や畑などの土地は、今まで相続登記をせずとも固定資産税を支払っていれば、特段影響がなかったので相続登記を検討されなかったケースも多いようです。

しかしながら、今回の相続登記の義務化を踏まえて、また将来相続人同士が争うことがないように、今の内に相続人同士で話し合いの場を持たれる良い契機になるのではないでしょうか。

  • 相続登記をせずにこのまま放置しておくとどんなデメリットがあるのか
  • 相続登記をするには、何から始めれば良いのか
  • 相続登記の手続きについて、教えてほしい

など相続手続きについて、お困りのことがあれば当事務所にご相談ください。

 

 

 

 

養子の相続権とは?

2022-06-27

養子にも相続権はあるのか?

相続が発生し、亡くなられた方の戸籍を集めていく中で「養子」と文字があり、顔見知りでない人が戸籍に記載されている、との相談を受けることがあります。

様々なご家庭の事情などにより、幼い頃に養子として引き取られ、ケースによっては相続が発生し戸籍を集めていく中で初めてそれを認識することもあるでしょう。

このようなケースで、被相続人の養子として引き取られた方にも相続権は発生するのでしょうか。

養子の種類や要件について

養子といっても、以下のように「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の2種類があり、いずれかによって相続関係が変わってくることがあります。

①普通養子縁組の成立要件について

普通養子縁組の成立については、基本的に家庭裁判所の許可などは必要なく、当事者の親子と認められるような関係を成立させようという縁組意思の合致があれば成立要件となります。

縁組意思の合致については、相続税節税対策のために養子縁組をする場合であっても、それだけで直ちに縁組をする意思がないとはできないという判決も出ています。

但し、意思の合致さえあれば誰でも縁組関係を築けるというわけではなく、下記のような条件があります。

  • 養親となる者が成年者であること

(これは未成年者でも婚姻による成年擬制を受けた者もなることができます)

  • 養子となる者が尊属(自身の父・母など)又は年長者でないこと
  • 未成年者を養子とする場合は原則家庭裁判所の許可が必要

(例外:自身又は自身の配偶者の直系卑属(子や孫)を養子とする場合は不要)

  • 配偶者のある者が縁組する場合は、その配偶者の同意が必要

※未成年者を養子とする場合に、養子となる者が15歳未満の際には家庭裁判所の許可及び法定代理人の関与も必要となります。

②普通養子縁組の効力について

養子は、縁組の日から養親の嫡出子としての身分を取得します。それによって原則氏(苗字)も養親の氏を称することとなります。

養子縁組をしても実親との親族関係は消滅せず、相続の際には養親及び実親それぞれの相続人となることができます。

ただし、養子縁組前に生まれた子については、養親との親族関係は生じませんので、ご注意ください。

③特別養子縁組の成立要件について

特別養子縁組とは、養子と実方の親族関係を終了させる縁組制度です。普通養子縁組と違い、特別養子縁組は恵まれない子の福祉のために創設された制度であり、普通養子縁組にはない特色があります。成立要件についても下記のとおり家庭裁判所の審判が必要になるなど、厳格なものとなっています。

  • 養親となる者の請求により、家庭裁判所の審判が必要
  • 養親となる者は配偶者のある者であり、25歳以上

(例外:夫婦の一方が他方の嫡出子を特別養子とする場合には夫婦共同縁組は不要、夫婦の一方が25歳以上であれば他方は20歳以上でよい)

  • 養子となる者は6歳未満であること
  • 養子の父母の同意が必要
    (例外:養子となる者の利益を著しく害する場合は同意不要)

④特別養子縁組の効力について

特別養子縁組は、家庭裁判所の審判の確定によって成立します。

特別養子縁組が成立することにより、実方の父母などの親族関係は終了し、相続権などはなくなってしまいます。

普通養子縁組では、養子縁組をしても実親との親族関係は消滅せず、相続の際には養親及び実親それぞれの相続人となることができますので、ここは大きな違いといえるでしょう。

まとめ

以上のように「普通養子縁組」では、養親と実親双方の相続人となります。

また、「特別養子縁組」では、実親との親族関係がなくなってしまうために、原則養親の相続人にはなりますが実親の相続人とはなりません。

 

相続手続きについてご不明な点はお困りのことがあれば、気軽にご相談ください。

初回相談・費用見積は無料で承っております。

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