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遺言書による相続登記と遺贈登記
遺言書の内容が、法定相続人に「相続させる」と記載されているような場合では、この法定相続人が単独で名義変更の申請をすることができます。
これに対し、遺言書の内容が、相続人ではないものに対して「遺贈する」と記載されているような場合では、原則法定相続人全員の協力(印鑑証明書の取得や委任状の署名・捺印など)がなければ、遺贈による名義変更の登記をすることができません。
逆を言うと、このようなケースでは遺言書があっても、法定相続人全員の協力が得られない限り、登記手続きを進めることができません。
協力が得れらない場合の解決方法として、遺言書に遺言執行者が指定されていれば、遺言執行者の協力を得て手続きを進めることができますが、遺言執行者の指定がない場合にはどうすればよいのでしょうか。
遺言書に遺言執行者の指定がなくても、受遺者は遺言書の利害関係人として、管轄の家庭裁判所に遺言執行者の選任の申立をすることによって登記手続きを進めることができます。
遺言執行者の選任申立手続きの流れ
申立人
- 利害関係人(相続人、受遺者、遺言者の債権者など)
申立先
- 遺言者の最後の住所地の家庭裁判所
費用
- 収入印紙800円
- 郵券(家庭裁判所によるがだいたい2000円程度)
申立に必要な書類
- 遺言執行者選任申立書
- 遺言執行者の死亡の記載のある除籍謄本
- 遺言書のコピー
- 利害関係を証明する資料
遺言執行者と司法書士
司法書士は家庭裁判所に提出する書類の作成ができるので、遺言執行者選任申立書類の作成をご依頼頂くことも可能です。
また、遺言書で遺言執行者が指定されていない場合、司法書士を遺言執行者の候補者として、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てることもできます。
遺言執行者の選任手続き方法や候補者などでお困りのことがあれば、当事務所にご相談ください。
初回相談・費用見積は無料で承っております。