相続による遺産分割と土地の分筆
相続の相談を受ける中で時々ある相談内容が「父親が持っていた土地を半分に分けて、兄弟(姉妹)でそれぞれ相続したい」というものです。
この内容をそのまま遺産分割協議書に記載すると「甲土地を半分に分けて、兄と弟がそれぞれ1つずつ取得する」となるでしょうか。
しかし、この内容の遺産分割協議書ではその趣旨は理解できても、登記手続きをすることはできません。
それはなぜかというと、兄弟のどちらが甲土地の半分に分けたどの部分(北側?南側?東側?西側?どの地点で分けてそれが何㎡?)かが分からない為です。
このような場合には、土地をどのように分けるか確定させる為の「分筆登記」が必要となってきます。
「分筆登記」は司法書士ではなく、土地家屋調査士が測量、境界確定をした上で、どの地点で土地を分けるかの図面を作成し、土地を分割する登記をすることとなります。
分筆登記が無事完了すると、元々甲土地1筆であったものが、乙土地・丙土地の2つに分かれ、それぞれの面積や地番が登記されます。
こうして分筆登記により、土地を2つに分けた後で遺産分割協議書に「乙土地を兄●●が取得する。丙土地は弟●●が取得する。」と記載することで、晴れて相続登記をすることが可能となります。
相続人の意向を踏まえた上で、確実に相続手続きを進めていくには、中には上記のような順序立てて行っていくケースもでてきます。
当事務所は、必要であれば他の士業(弁護士、土地家屋調査士、税理士など)と連携しながら、お客様のご意向の沿えるように手続きを進めていきます。
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