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HACCP導入を検討している飲食店の方へ

2020-11-02

HACCPとは?

  • H Hazard  ※危害要因
  • A Analysis 分析
  • C Critical 重要
  • C Control   管理
  • P Point  点  の頭文字をとったものであり、簡単にいうと、危害要因などの要注意な所を、要チェックし、記録するものです。

※危害要因について

3種類の危害要因…①微生物(ウイルス、細菌などの付着)②化学物質(洗剤や殺虫剤などの混入)③異物(ガラスや金属片など混入)

危険温度帯…一般的に細菌が繁殖する温度帯は約10℃~60℃と言われており、調理後にその料理が冷めて危険温度帯になると、食虫毒菌が増殖します。

HACCPは、安全で衛生的な食品を製造するための管理方法のひとつで問題のある製品の出荷を未然に防ぐためのシステムをいいます。令和2年6月1日より施行(1年間の経過措置あり)されており、令和3年6月1日より完全施行予定とされています。施行されると聞いたのでHACCPの導入をしたいと思っても、いざ「どのように準備をしたらよいのか分からない」「何から始めればよいのか分からない」など多くの疑問が出てくるでしょう。注意してほしいのは、これまでと全く異なる対応をするものではないということです。計画や記録により、衛生管理を「見える化」するものです。

衛生管理の「見える化」

①衛星管理計画…衛生管理計画を作成する。

②実施…①を実行する

③記録・確認…②を記録・確認する

今まで飲食店などを営業されている方は、既にこのような工程はきちんと対応されていることだと思いますが、HACCPではこの工程についてきちんと記録することが求められます。よって特段HACCP導入により、認証及び設備の購入は不要で、あくまでソフト面での対応が必要となります。

HACCP方式と従来方式の違い

HACCPは、原材料の受注から最終製品までの各工程ごとに、微生物による汚染や異物の混入などの危害を予測した上で、危害の防止に繋がる特に重要な工程(加熱・冷却・包装など)を連続的・継続的に監視し、記録することにより、製品の安全性を確保する衛生管理手法です。従来では最終製品の抜取検査により、安全性を確保していましたが、これに比べてより効果的に安全性に問題のある製品の出荷を防止することが可能とされています。

HACCP導入のメリット

  • 衛生管理のポイントを明確にし、記録することで、従業員全員の意識付け及び経験や勘に頼らない、安定した製品の作成が可能
  • 工程ごとに確認すべきことの明確化
  • 現場の状況が把握しやすい
  • クレームやロス率の低下

飲食店用のHACCPとは

HACCPには大きく2種類あり、①HACCPに基づく衛生管理(基準A)②HACCPの考え方を取り入れた衛生管理(基準B)に分けられます。

  • 基準A

厳格な基準が求められ、食品メーカーの工場、食肉加工場など

  • 基準B

柔軟な対応が求められ、病院、ホテル旅館、幼稚園、介護施設、老人ホーム、飲食店などが該当し、多くの事業者がこちらに当てはまります。

この中でも特に多い業種形態が飲食店だと思いますので、飲食店ではHACCPについてどう対応していけば良いのか説明していきます。

食中毒の約50%は飲食店で発生しています。一度食虫毒が発生してしまうと、信用不安だけでなく、民事・刑事罰を受けてしまう可能性もあり、事業継続は難しくなってしまうことも充分あり得ます。HACCPによる衛生管理とは食虫毒予防の三原則を基本に、今取り組んでいる衛生管理とメニューに応じた注意点を予め衛生管理計画として明確にし、実施し、記録することです。これまでの衛生管理と全く異なる対応をするのではなく、計画や記録により、衛生管理を「見える化」しておくことです。

これは、現在のコロナ禍により、皆さんが既に対応されているものと共通することも多くあるでしょう。HACCPを導入することで、今後の事業継続にも役立つこととなりますので、導入を検討されている方は一度ご相談ください。

HACCO導入の手引きについては、下記厚生労働所省のページにも詳しく記載されていますので、ご参考にしてください。

※HACCP制度の概要について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html

※食品製造におけるHACCP入門のための手引書

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000098735.html

 

 

不動産を購入される方へ~登記費用について~

2020-10-29

不動産の登記費用とは

不動産を購入される際には、原則司法書士に依頼して登記をお願いすることになります。通常、不動産会社が間に入っているときは、不動産会社からの紹介による司法書士に登記を依頼することが殆どかと思います。当事務所にも、たまに「登記費用の見積りを貰ったが、費用が妥当か知りたい」「もっと安くならないのか」という旨の問い合わせを頂くことがあります。

  • 登記費用の中には「登録免許税」「報酬」「その他実費(交通費、郵券など)」が含まれており、その合計額にて計算されています。

この中で「登録免許税」はどの司法書士に依頼しても変わりません。登録免許税の税額は決まっておりますので、司法書士によって変わるということはあり得ないのです。

また、「その他実費(交通費、郵券など)」も司法書士によって多少の差はあれ、大きく変わることはないでしょう。

それでは「報酬」についてはどうでしょうか?司法書士はその報酬を自由に決めることができるため、司法書士によって報酬の金額は異なります。皆さんが不動産を購入する機会は一生でそんなに数はないと思いますので、司法書士に出会う機会も少なく、報酬が妥当か不安に思うこともあるでしょう。

 

当事務所では、皆さんが登記費用の金額について不安に思われたときには、セカンドオピニオンの立場として無料で見積書を提示しております。

当事務所も特別安価で登記手続きを行っていると言えるわけではありませんが、妥当だと思う金額で作成しますので、皆さんの参考にする手段の一つとして考えて頂けたらと思います。

司法書士も金融機関の指定などがない限りは、皆さんで自由に選ぶことは勿論できますので、気軽にご相談ください。

 

見積書作成にあたって準備頂きたい資料

  • 不動産登記簿謄本(写)
  • 当該不動産の固定資産税評価証明書や課税通知書(写)
  • 金融機関で借入する際には、借入(設定)金額
  • 居住用不動産か否かの是非
  • 売買契約書(写)

 

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも是非ご相談ください。

初回相談・見積り作成は無料です。

 

家族信託と後見制度の違いとは

2020-10-27

家族信託と後見制度との違い

当事務所でも家族信託の問い合わせを良く頂きますが、後見制度と混同されている方も多く、ご希望があった際には家族信託と後見制度共にご説明した上で納得・理解を頂くように努めております。各々の制度には共通する点及び相違する点もあり、互いに補完することで最も効果が出ることもあります。

それでは、以下に両制度の比較について記載していきたいと思います。

家族信託と後見制度の比較

  家族信託 法定後見 任意後見
効力発生時期 信託契約の定めによる 家庭裁判所による後見開始審判確定後 家庭裁判所による任意後見監督人を選任審判確定後

本人の事理弁識能力の程度(判断能力など)

十分にある

欠けている場合(後見)

著しく不十分な場合(保佐)

不十分な場合(補助)

十分にある(程度によっては、不十分である場合でも可)

受託者・後見人等の選任方法 本人が決める 家庭裁判所が選任 本人が決める
財産管理の対象財産 信託行為の定めによる     全財産 任意後見契約の定めによる
財産管理の権限 信託行為の定めによる 後見人などが包括的代理権及び取消権を有する 任意後見契約の定めにより任意後人が代理権を有するが、取消権はない
他人のための財産の利用 信託行為の定めによる 基本的に不可 任意後見契約の定めによる
身上監護権     なし     あり     あり
  • 家族信託は信託契約の定めにより、契約行為により効力が発生するので当事者間で直ちに効力を発生させることも可能です。これに対し、後見制度については本人の判断能力の低下により家庭裁判所の審判が確定して初めて効力が発生するので、ある程度の時間がかかり、その間に財産が流失する可能性はあります。
  • 家族信託及び任意後見制度は契約行為であるために、本人の判断能力は求められます。
  • 家族信託及び任意後見制度では財産管理の対象を契約内容により定めることができるために、特定の財産を対象から外すことも可能です。しかしながら、法定後見制度は全財産が対象となり、特定の財産を対象から外すことなどはできません。
  • 孫に対しての教育資金の贈与など他人のための財産の利用について、家族信託及び任意後見制度では契約に定めることにより可能となります。これに対し、法定後見制度では後見人は本人の財産の維持に努めなければならないために、他人のために財産を利用することはできません。
  • 後見人は、家庭裁判所から付与された権限(代理権や取消権など)を用いて、本人の財産管理や身上保護に関する事務を行います。これにより、後見人は本人の金銭管理を行ったり、本人の施設入所・入退院の手続、介護保険サービスの申請や契約等の手続きなど、様々な諸手続や手配などを本人に代わって行うことができます。これに対して、家族信託では身上監護権はないために、施設入所・入退院の手続などを行うことはできません。

家族信託も後見制度と同様に一つの手段であり、当事務所ではお客様それぞれの状況・ニーズなどによって、どの制度を利用するのが最も良いのかを提案しながら一緒に解決をしていきたいと思っています。

検討されている方、お困りの方がおられれば、まずはご相談ください。

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも是非ご相談ください。

初回相談・見積り作成は無料です。

添付情報の原本還付とは

2020-10-26

原本還付とは

不動産登記申請手続きの書面申請において、申請書に添付情報を添付する場合には、原則として原本を添付しなければなりません。しかし、一定の添付情報については原本の還付を請求できるものもあります。

原本還付請求の手続きをしたい場合には、申請人は、原本とともに「原本と相違ない」旨を記載した謄本(写し)を提出します(登記が完了した後には、原本還付請求はできませんので、ご注意ください)。そして、無事登記が完了した後に、当該原本を申請人に還付されることとなります。

一定の添付情報については、原本還付請求ができると記載しましたが、では一体原本還付が可能なものはどういうケースになるか以下に纏めてみましたので、参考にしてください。

原本還付ができるもの

  • 住所を証する情報として印鑑証明書を提出した場合                        
  • 遺産分割協議書及び遺産分割協議書に押印した印鑑証明書
  • 相続登記における相続関係説明図が提出された場合の、戸籍謄本、除籍謄本など
  • 登記識別情報の有効証明書請求に添付する印鑑証明書
  • 登記原因証明情報

(当事者間の証拠とする目的で作成された売買契約書や抵当権設定契約書など)

 

原本還付ができないもの

  • 所有権登記名義人が登記義務者として押印した印鑑に係る印鑑証明書
  • 登記識別情報を提供できない所有権以外の権利の登記名義人が、登記義務者として押印した印鑑に係る印鑑証明書
  • 第三者の同意書・承諾書の印鑑に係る印鑑証明書●登記識別情報の失効申出の際に添付する印鑑証明書
  • 当該申請のためにのみ作成された委任状や報告形式の登記原因証明情報など
  • 偽造された書面又はその他の不正の登記の申請のために用いられた疑いがある書面

 

不動産登記については、ご本人で申請することも可能ですが、一度登記が完了してしまうと後から原本還付請求をすることはできません。司法書士は登記のプロであり、司法書士に依頼した方が法務局に足を運ぶ必要もなく手間も省け、迅速確実に手続きができるのでメリットがあります。

登記に関するご相談なら、当事務所へ気軽にご相談ください。

高齢になった親の財産を保護するには

2020-10-22

高齢者の財産保護について

高齢者の方が独り暮らしをしていて、やや判断能力が衰えてきたときなどは、ご本人含め家族も体調面はもとより財産保護についても心配なことが起きてくる可能性も増えてきます。訪問販売や電話により、高額な契約を押し付けられ詐欺に遭いそうなときなど、一人で対処できるか不安に思うこともあるでしょう。そのような場合に、財産の管理を信頼できる家族・親族に託すことはできるでしょうか。

  • 検討内容:高齢者の方や判断能力が衰えてきた方の財産を保護する制度としては、「法定後見制度」「任意後見制度」がまずは考えられます。

法定後見制度は、実際に物忘れなど判断能力が低下してきたで、今後の財産管理などに不安がでてきた場合に、ご自身及び親族などにより家庭裁判所に申立てることにより始まります。具体的に判断能力が低下していることが前提となります。法定後見には判断能力の程度によって「後見」(判断が全くできない状態)「保佐」(判断が著しくできない状態)「補助」(判断ができないことがある状態)の3種類の制度が更にあり、ご本人の事情に応じて選べるようになっています。

ご本人が判断能力が少し落ち始めている程度であれば、「後見」ではなく「補助」の利用が考えられますが、「補助」の場合には本人に財産管理の権限は残されており、詐欺などの被害に遭う危険性は完全にはなくなりません。

一方、任意後見制度は、将来の判断能力が低下した場合に備え、ご自身で後見人を誰にし、その後見人にどういったことを任せるかなどを決めた上で、任意後見契約を結ぶことによって始まります。但し、任意後見はまだご自身に判断能力が十分ありますので、任意後見契約をしてもすぐには後見人の援助を必要としないでしょう。よって任意後見契約後に実際に判断能力が低下してから、家庭裁判所への申立てをして始めて後見人としての活動が始まることになります。また、任意後見制度は、受任者に任意後見契約に基づいた財産管理に関する権限を与えるだけであり、ご本人に財産管理の権限は残りますし、受任者に取消権も存在しません。こちらの制度でもご本人が詐欺に遭ったケースなどでは、対応しきれない部分が出てきます。

  • 同制度の問題点:ランニングコストが相応にかかるケースがあります。

法定後見制度の場合には、後見人、保佐人、補助人に親族が選任されれば、特段報酬がかかるケースは少ないです。但し、裁判所の判断によって専門家が選任された場合には、ご本人の保有資産にもよりますが、ある程度の報酬が発生します。(月額2万円~5万円程度)

任意後見制度も同様であり、親族が任意後見人に就任しても、任意後見監督人には専門家が選任されるケースが多く、ご本人の保有資産にもよりますが、こちらも報酬が発生します。(月額1万円~3万円程度)

  • その他の検討方法について:後見制度を利用せずとも、家族信託を利用する方法も考えられます。

ご本人の判断能力がしっかりしている内に、家族信託を利用することによって、信頼できる子や親族に受託者になってもらい、ご本人は財産管理の手間から解放されます。家族信託においては、裁判所の管理下にはおかれない為に、ご本人が希望する者を受託者として指定することができます。

今回のようなケースで家族信託を利用する場合のスキームとしては、以下のようなものが考えられます。

①信託の目的:ご本人の財産管理の負担をなくすこと、ご本人が安全かつ安心な生活を送れるようにすること など

②信託財産:金銭(預貯金)や不動産

③当事者:委託者⇒ご本人

     受託者⇒ご本人が指定した親族

     受益者⇒ご本人

④信託期間:信託終了の自由:ご本人が死亡するまで

税金についても、信託においては受託者ではなく受益者に課税されることになっていますので、委託者と受益者が同一人となっている場合には、信託の存続期間中には受益者に贈与税等の課税はかかりません。但し、信託終了時には、信託財産が法定相続人に承継されるために法定相続人に対しては相続税が課税されることがあります。

当事務所では、家族信託は遺言や成年後見制度等他の仕組みと同様に一つの手段として考えており、お客様各々の状況・ニーズ等を把握しながら、家族信託のような複雑に見える仕組みを使わなくても解決できるような場合には、他の方法もご提示しながら最善の解決策を提供できる様に努めておりますので、ご不安なことがあれば気軽にご相談ください。

 

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推定相続人の廃除とは

2020-10-20

推定相続人の廃除

廃除とは、被相続人が推定相続人に相続させたくないときや、相続させたくないと思うことが一般の法感情から見て妥当とされるような事情があるときは、被相続人の意思により、「遺留分を有する推定相続人」の遺留分を否定することで相続権を剥奪できるようにした民法で定められた制度です。相続の欠格事由と比べて、被相続人の意思を要件としていることから、軽い事由を対象としています。

相続の欠格事由については、当事務所ホームページ「相続人の欠格事由について」をご参照ください。

https://amagasaki-shiho.com/%e7%9b%b8%e7%b6%9a%e4%ba%ba%e3%81%ae%e6%ac%a0%e6%a0%bc%e4%ba%8b%e7%94%b1%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/

第892条(推定相続人の廃除)

遺留分を有する推定相続人(相続が開始した場合に相続人となるべき者をいう。以下同じ。)が、被相続人に対して虐待をし、若しくはこれに重大な侮辱を加えたとき、又は推定相続人にその他の著しい非行があったときは、被相続人は、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求することができる。

第893条(遺言による推定相続人の廃除)

被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。

第894条(推定相続人の廃除の取消し)

Ⅰ 被相続人は、いつでも、推定相続人の廃除の取消しを家庭裁判所に請求することができる。

Ⅱ 前条の規定は、推定相続人の廃除の取消しについて準用する。

廃除の要件

  • 廃除しようとする者は、遺留分を有する推定相続人であること

⇒兄弟姉妹は遺留分を有しないので、廃除の対象とはなりません。

  • 推定相続人が被相続人に対して虐待をしたこと、推定相続人が被相続人に対して重大な侮辱を加えたこと、推定相続人にその他の著しい非行があったことなどの廃除原因があること
  • 家庭裁判所に※廃除の請求をすること

※請求の方法

●被相続人が生前に請求する場合⇒被相続人が自ら家庭裁判所に廃除の請求をします。

●遺言で廃除の旨を定めていた場合⇒遺言執行者が家庭裁判所に廃除の請求をします。

  • 廃除の審判又は調停があること

廃除の効果

①相続権を剥奪される(受遺能力は喪失しない)

②廃除の効果は当該被相続人に対する関係のみで、相対的

③但し、一旦廃除請求した後に廃除の取消を家庭裁判所に請求することは可能

廃除の効力発生時

①審判の確定又は調停の成立が、相続開始前にあったときは、即時に発生

②相続開始後にあったときは、相続開始の時に遡って生じる

よって、廃除の判決が確定する前に、廃除された者から相続財産を取得した者であっても、権利を主張することはできません。

 

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相続人の欠格事由について

2020-10-19

相続人の欠格事由とは

相続人としての地位がある者であっても、一定の重大な事情が存在するために、この者に相続させることが一般の法感情から見て妥当でない場合もあるでしょう。そのような場合に相続人の意思を問うことなく法律上当然に相続人である資格を失うものの要件を民法で定めています。一定の重大な非行行為に対する制裁の位置づけです。

第891条(相続人の欠格事由)

次に掲げる者は、相続人となることができない。

①故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者を死亡するに至らせ、又は至らせようとしたために、刑に処せられた者

②被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、又は告訴しなかった者。ただし、その者に是非の分別がないとき、又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったときは、この限りではない

③詐欺又は強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、又は変更することを妨げた者

④詐欺又は強迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、又は変更させた者

⑤相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者

  • 注意事項

要件①:「故意に被相続人又は相続について先順位若しくは同順位にある者」に対しての殺人の故意が必要となります。「故意」が要件となることから、殺人未遂や殺人予備は欠格事由となりますが、過失致死については欠格事由に含まれません。

要件②:「殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であったとき」とあるために兄弟姉妹は含まれません。よって、自己の兄弟姉妹が被相続人を殺害したことを知って、告訴しなかった者は欠格事由となります。

要件③:詐欺や強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をしたり、撤回・取消・変更することを妨げた者は欠格事由となります。

要件④:詐欺や強迫によって、被相続人が相続に関する遺言をさせたり、撤回・取消・変更をさせた者も欠格事由となります。

要件⑤:相続人が被相続人の遺言書を破棄又は隠匿した行為が相続に関して不当な利益を目的とするものでなかったときは、欠格事由にあたりません。よって、遺言書を故意に破棄や隠匿したとしても、その他に利得目的も含まれている必要があります。

相続人の欠格事由の効果について

  • 相続人としての資格の剥奪

・特定の被相続人との関係だけで相続人資格を奪うもので、子が父の遺言に不正を行っても、母の相続を受けることは可能。

しかしながら、子が父を殺害した場合には、母の相続を受けることもできません。(母の相続人として父と子は同順位なので)

・欠格の効果は一身専属的であり、欠格者に子がいる場合などは、その子が代襲して相続を受けることはできます。

  • 受遺能力の喪失

相続のみならず遺贈を受けることもできません。

  • 効果発生時期

・欠格事由が発生すれば、特段の手続きを要せずに、相続人資格は剥奪されます。

・相続開始前に欠格原因である事実が発生していれば即時に欠格の効果が生じます。もし相続開始後に欠格原因が発生すれば、相続開始時に遡って欠格の効果が生じます。

 

 

 

 

相続人ではない第三者へ遺贈する旨の遺言があった場合の不動産登記

2020-10-16

相続登記について

亡くなられた方(被相続人)が不動産を所有していた場合、被相続人の相続人が財産に関する権利義務を承継することになり、承継する割合(法定相続分)については民法で定められています。

  • 法定相続分
配偶者と子が相続人  配偶者2分の1、子2分の1
配偶者と直系尊属(親)が相続人  配偶者3分の2、直系尊属3分の1
配偶者と兄弟姉妹が相続人

配偶者4分の3、兄弟姉妹4分の1

配偶者がいない場合には、子がいれば子に、子がいない場合で親が生きている場合には親に、子も親もいない場合には兄弟姉妹に相続財産が承継されます。但し、一般的には相続人同士が遺産分割協議をして相続財産の分け方、割合を決めることが多いです。

遺言による不動産の指定があった場合

被相続人が遺言を残していたときはその遺言の内容が優先されるため、法定相続人が法定相続分どおりに承継するのではなく遺言の内容に従って不動産も承継されます。不動産についても同じであり、遺言で不動産を承継させる者を指定することができます。

被相続人が遺言で、被相続人が所有していた不動産を相続人ではなく、第三者に遺贈すると指定することも勿論できます。

この場合の遺贈を受ける第三者のことを「受遺者」といいます。

遺言で不動産を遺贈する者が指定されていた場合には、被相続人の名義となっている不動産については、その名義を不動産を遺贈すると指定された受遺者名義へ名義変更登記をすることになります。

自筆証書遺言がある場合の遺贈登記

遺言には主に自筆証書遺言と公正証書遺言、そして秘密証書遺言の3種類がありますが、現状最も多いのが自筆証書遺言でしょう。

第三者へ遺贈する旨の遺言があるときの遺贈登記は、受遺者と相続人全員が共同で申請をします。

遺言執行者が選任されている場合は、受遺者と遺言執行者が共同で申請をします。

遺言執行者が選任されておらず、相続人が万一登記に協力してくれない場合は、相続人に登記手続の履行を求めて訴えを提起するか、家庭裁判所に遺言執行者が選任してもらうことになります。

第三者へ遺贈をするときは、遺言で遺言執行者を指定しておいた方が相続手続きはスムーズになるでしょう。

但し、自筆証書遺言の場合には※例外を除くとそのままでは相続登記の添付書類として使用できません。

自筆証書遺言を相続登記に使用するには、家庭裁判所へ遺言書の検認の申立てをして、自筆証書遺言に検認済証明書を付けてもらう必要があります。

※例外については、法務局での遺言書保管制度が始まり、当該遺言書については検認が不要となります。詳細は下記当事務所ホームページをご参照ください。

https://amagasaki-shiho.com/souzokuhoukaisei_igon_hokan/

家庭裁判所で遺言書の検認手続きが完了したとしても、その遺言が有効なものと判断されたわけではなく、自筆証書遺言の成立要件を満たしていなければ遺言は有効とみなされませんので、ご注意ください。

公正証書遺言がある場合の遺贈登記

公正証書遺言は公証人が作成する遺言であり、遺言の原本が公証役場に保管されるため偽造や紛失のリスクがありません。また、自筆証書遺言や秘密証書遺言と異なり、家庭裁判所による遺言の検認手続きが不要です。そのため、費用が他の遺言と比べてかかるものの、公正証書遺言は遺言の中でも人気のある遺言の一つです。よって、公正証書遺言はそのまま遺贈登記の添付書類とすることができます。

いずれの遺言の種類でも、受遺者へ遺贈する旨の遺言があるときは、被相続人の名義となっている当該不動産につき、その名義を受遺者名義へと変更する登記を速やかにしておいた方がよいでしょう。

遺言の存在を知らない相続人が、自身へ相続登記をして当該不動産を売却してしまうと第三者には対抗できなくなってしまう恐れもあります。

第三者への遺贈登記の添付書類

第三者への遺贈登記について、遺言執行者がいる場合といない場合で必要書類が異なってきます。

  • 遺言執行者がいる場合の添付書類

・公正証書遺言の正本または謄本

・対象不動産の登記済証または登記識別情報

・遺言者の死亡した旨の記載がある戸籍謄本

・遺言者の住民票除票

・遺言執行者の印鑑証明書

・受遺者の住民票

・対象不動産の固定資産税評価証明書または課税通知書

  • 遺言執行者のいない場合の添付書類

・公正証書遺言の正本または謄本

・対象不動産の登記済証または登記識別情報

・遺言者の死亡した旨の記載がある戸籍謄本

・遺言者の住民票除票

・相続人全員の戸籍謄本

・相続人全員の印鑑証明書

・対象不動産の固定資産税評価証明書または課税通知書

遺言執行者がいる場合といない場合の大きな違いは、遺言者の相続人全員の協力が必要か否かということです。遺言執行者がいれば、相続人の協力なく遺贈登記を行うことができますが、遺言執行者がいなければ、相続人と受遺者との共同申請となりますので、相続人全員の戸籍謄本や印鑑証明書など協力が必要となってきます。

 

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも是非ご相談ください。

初回相談・見積り作成は無料です。

 

 

一般社団法人を設立したい

2020-10-15

一般社団法人の設立手続

設立時社員2人以上による定款作成

定款の認証(公証役場による)

設立時役員等(理事、監事、会計監査人)を定款で定めなかった場合には、設立時社員によるこれらの者の選任

設立時理事等による設立手続の調査

理事会設置一般社団法人の場合には、設立時代表理事の選任

定款に定めのある場合に限り、基金の募集・拠出

本店所在地を管轄する法務局における設立の登記

一般社団法人の定款の絶対的記載事項

  • 目的

⇒「剰余金の分配」を目的とすることができないが、法人の目的の達成のために「収益事業」を行うことができ、収益事業について登記することも可能。

  • 名称
  • 主たる事務所の所在地
  • 設立時社員の氏名又は名称及び住所

⇒2名以上必要。一般社団法人の社員は、出資の必要はないが、事務所の賃料、法人税等の支払など、経費の支払義務はある。

  • 社員の資格の得喪に関する規定
  • 公告方法

⇒株式会社と違い、官報や電子公告の他に「主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示する方法」も可能。

  • 事業年度

一般社団法人の主な登記事項

  • 目的
  • 名称
  • 主たる事務所の所在地
  • 存続期間(定款に定めがあれば)
  • 解散事由(定款に定めがあれば)
  • 理事の氏名
  • 代表理事の氏名及び住所●理事会設置法人であればその旨
  • 監事の氏名(理事会設置法人や会計監査人設置法人であれば必須)
  • 会計監査人の氏名(会計監査人設置法人であれば)

一般社団法人の設立時役員等の選任方法

  どのような場合に必要か 人数 選任方法
設立時理事 常に必要

理事会非設置一般社団法人

⇒1人以上

理事会設置一般社団法人

⇒3人以上

①定款

②設立時社員の議決権の過半数

設立時監事 監事設置法人となる場合 1人以上 同上
設立時会計監査人 会計監査人設置法人となる場合 1人以上 同上
設立時代表理事 理事会設置法人となる場合 理事会設置一般社団法人となる場合、1人以上 設立時理事の過半数

一般社団法人の役員等の任期

理事 原則 選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで
  例外 定款又は社員総会の決議によって短縮可能
監事 原則 選任後4年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで
  例外 定款によって選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時までとすることを限度として短縮可能
会計監査人 原則 選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時まで
  例外 定時社員総会において別段の決議がされなかった場合には、当該定時社員総会において再任されたものとみなされる

一般社団法人の設立登記における添付書面

  • 定款
  • 設立時理事が設立時代表理事を選任したときは、これに関する書面
  • 設立時理事、設立時監事又は設立時代表理事が就任を承諾したことを証する書面
  • 設立時理事(理事会設置法人のときは、設立時代表理事)の就任承諾書に押印された印鑑についての印鑑証明書

理事会非設置法人の場合は、設立時理事の印鑑証明の添付が必要

 理事会設置法人の場合は、設立時代表理事の印鑑証明の添付が必要(理事については、本人確認証明書が必要)

  • 設立時会計監査人を選任したときは、選任に関する書面、就任を承諾したことを証する書面など
  • 登記すべき事項について設立時社員全員の同意又は設立時社員の一致を要するときは、その書面

⇒例)●設立時社員が設立時理事、設立時監事、設立時会計監査人を選任したときは、設立時社員の議決権の過半数の一致があったことを証する書面

   ●設立時社員が主たる事務所の所在場所を定めたときは、設立時社員の議決権の過半数の一致があったことを証する書面

一般社団法人設立登記の登記期間及び登録免許税

  • 登記期間について

主たる事務所の所在地⇒設立時理事等の調査終了日又は設立時社員が定めた日から2週間以内に登記手続が必要。

従たる事務所の所在地⇒主たる事務所の所在地において設立の登記をした日から2週間以内に登記手続きが必要。

  • 登録免許税について

主たる事務所の所在地⇒6万円

従たる事務所の所在地⇒9,000円

 

一般社団法人の設立を検討している方は是非当事務所にご相談ください。

当事務所ホームページの「一般社団法人の設立登記」にも詳細は記載しておりますので、下記ページもご参照ください。

初回相談・見積は無料です。

https://amagasaki-shiho.com/ippanshadanhoujin_seturitutouki/

 

自筆証書遺言がある場合の相続登記

2020-10-14

相続登記

亡くなられた方(被相続人)が不動産を所有していた場合、被相続人の相続人が財産に関する権利義務を承継することになり、承継する割合(法定相続分)については民法で定められています。

  • 法定相続分
配偶者と子が相続人  配偶者2分の1、子2分の1
配偶者と直系尊属(親)が相続人  配偶者3分の2、直系尊属3分の1
配偶者と兄弟姉妹が相続人

配偶者4分の3、兄弟姉妹4分の1

配偶者がいない場合には、子がいれば子に、子がいない場合で親が生きている場合には親に、子も親もいない場合には兄弟姉妹に相続財産が承継されます。但し、一般的には相続人同士が遺産分割協議をして相続財産の分け方、割合を決めることが多いです。

遺言による相続財産の指定があった場合

被相続人が遺言を残していたときはその遺言の内容が優先されるため、法定相続人が法定相続分どおりに承継するのではなく遺言の内容に従って相続財産が承継されます。不動産についても同じであり、遺言で相続させる者を指定することができます。

遺言で不動産を相続する者が指定されていた場合には、被相続人の名義となっている不動産については、その名義を不動産を相続すると指定された相続人名義へ相続登記をすることになります。

自筆証書遺言がある場合の相続登記

遺言には主に自筆証書遺言と公正証書遺言、そして秘密証書遺言の3種類がありますが、現状最も多いのが自筆証書遺言でしょう。

自筆証書遺言により不動産を相続した相続人は、その自筆証書遺言を使って、自身で自分名義へ相続登記をすることが可能です。

しかしながら、自筆証書遺言の場合には※例外を除くとそのままでは相続登記の添付書類として使用できません。

自筆証書遺言を相続登記に使用するには、家庭裁判所へ遺言書の検認の申立てをして、自筆証書遺言に検認済証明書を付けてもらう必要があります。

※例外については、法務局での遺言書保管制度が始まり、当該遺言書については検認が不要となります。詳細は下記当事務所ホームページをご参照ください。

https://amagasaki-shiho.com/souzokuhoukaisei_igon_hokan/

家庭裁判所で遺言書の検認手続きが完了したとしても、その遺言が有効なものと判断されたわけではなく、自筆証書遺言の成立要件を満たしていなければ遺言は有効とみなされませんので、ご注意ください。

自筆証書遺言による相続登記

家庭裁判所の検認を終えると、相続登記の手続きを行うことができます。具体的には以下のような書類を添付して申請することとなります。

  • 検認済の自筆証書遺言の原本
  • 遺言者の死亡の記載のある戸籍謄本、住民票除票など
  • 不動産を取得する相続人の戸籍謄本
  • 不動産を取得する相続人の住民票
  • 不動産の固定資産税評価証明書、課税通知書など

 

不動産の名義変更登記は、法務局という公的機関によってなされるものであり、登記記録という第三者に公開されている名簿の名義を書き換えるとても重要な手続きになります。

よって、この手続きには必要な書類を始め、申請内容においても厳格に法律で定めがあり、不備や誤記があると名義変更手続きができなくなってしまいます。

また、多忙から相続登記を放置しておくと、遺言書があるからといっても第三者に自信が所有者だと対抗することができません。

当事務所では、お忙しい相続人様の為に相続手続きの全てをお手伝いする「相続手続きトータルサポートプラン」を始め、できるところは自分でしたいが、より専門的な部分だけ専門家の力を借りたいといった方の為の「登記手続きプラン」もご用意しております。

ご相続人様のニーズに合わせてプランニングし、ご安心ご納得いただける形でお手伝いさせて頂きます。

 

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも是非ご相談ください。

初回相談・見積り作成は無料です。

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