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根抵当権の債務者が亡くなったときには

2020-12-23

根抵当権の債務者が亡くなったら

 元本確定前の根抵当権の債務者について相続が開始した場合には、その相続開始時に存在する債務は、相続人が承継します。よって、債務を承継した相続人を明らかにするためにも債務者の変更登記が必要となってきます。

 債務者の表示は登記簿謄本にも記載されますので、共同相続人全員の住所や氏名を記載することとなります。ただし相続人の中で相続放棄をした方がいる場合には、初めから相続人とならないために債務者として記載されることはありません。

指定債務者の合意とは

 根抵当権の債務者が亡くなられたときに、根抵当権者(銀行等)と債務者の相続人が元本を確定させないで引き続き根抵当権枠での取引を継続しようとするときは、

①債務者の相続による変更登記のほかに②根抵当権者と設定者(所有者)の合意により定める「指定債務者の合意」の登記もしなければなりません。

指定債務者とは、相続開始後に債務を負担するものであり、相続人の中から指定しなければなりません。

 この②の登記は①の登記とともに、債務者の相続開始後6ヶ月以内にしなければ当該根抵当権の元本は確定してしまいますので、注意が必要です。

この①、②の登記をすることで元本は確定せずに、当該根抵当権は亡くなった債務者が相続開始時に存在する債務及び指定債務者が相続開始後に負担する債務を担保することとなるため、

従前通りの取引ができるようになります。

指定債務者の合意と利益相反

 元本確定前の根抵当権の債務者及び設定者(所有者)である父が死亡し、未成年者の子が根抵当権の対象となっている不動産を相続することは勿論可能です。

ただし、母親が子に代わって指定債務者とする合意は、親の債務を子が担保提供することとなり、利益相反に該当します。

利益相反に該当するような場合には、その子のために特別代理人を選任するために家庭裁判所への手続きが必要となってきます。

登記手続きについて

①、②の登記は当該根抵当権の対象となっている不動産の相続登記手続とは別個のものです。

仮に、亡くなった父が不動産の設定者(所有者)及び根抵当権の債務者であった場合(相続人は配偶者と子1人)で考えてみると

1、不動産の相続による所有者の名義変更登記(登録免許税:不動産の固定資産税評価額×1000分の4

        ⇓

2、根抵当権の債務者(父から配偶者と子へ)の変更登記(登録免許税:不動産1個につき1,000円)

        ⇓

3、指定債務者(配偶者か子のどちらか)の合意の登記(登録免許税:不動産1個につき1,000円)

と、3種類の登記手続が必要です。(同時に申請することはできます)

 

もし亡くなられた方が個人事業主であった場合などには、根抵当権の債務者になっていることも考えれらますので、事業をされていた方の相続手続きには特に注意する必要があるでしょう。

当事務所はあらゆる相続手続きにも親身にサポートいたしますので、相続手続きのことや亡くなられた方の借入のことなどで不安や悩みがある方は一度ご相談ください。

阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも立ち寄りやすい場所にあります。

初回相談・見積り作成は無料です。

 

 

 

 

 

NPO法人の設立を検討されている方へ

2020-12-22

NPO法人とは

NPO法人とは、日本では「特定非営利活動法人」といいます。

非営利とは、その活動によって得た利益を構成員に分配しないことをいい、サービスの提供などにより収益を得ること自体は問題ありません。

ただ、その利益を構成員に配当や報酬として分配することはできませんので、あくまでその利益は団体の目的の実現のために活動に使わなければなりません。

 

非営利で構成員に配当などを分配できないからといって、職員は無償で活動しなければならないとすると組織としては存続することはできませんので、NPO法人の職員が報酬を受け取って事業をすることは全く問題ありません。また、従業員や職員に支払う給与は、労働の対価として適当な額であれば、事業実施のための費用として考えられるので、利益の分配にもあたりません。

要はそのNPO法人本来の活動の目的に沿っているものであれば、収入を得ることも構成員などに給与を支払うことも問題はないということです。

 

NPO法人のメリット

  • 社会的信用度が増す

 NPO法人は情報公開が法律上、義務付けられており、透明性も高く、社会的な信頼性も高まります。

  • 定款認証や設立登記の登録免許税がかからない

 公証役場での定款認証や、設立登記の登録免許税もかからず、初期費用が抑えられます。

  • 収益事業のみ法人税が課税される

 法人税法上の公益法人等として扱われるため、収益事業を実施した場合にのみ課税され、会費や寄付金は非課税として扱われます。

  • 理念や活動内容に共感する人材が集まりやすい

 理念や活動内容が情報公開されることからも明確となっており、共感を持った人材に職員やボランティアとして関わってもらいやすくなります。

 

NPO法人のデメリット

  • 情報公開の義務が生じる

 NPO法人は関係者だけではなく、広く市民に知ってもらい、また監督され、支えられる目的としているために定款や事業報告書等を情報公開することが義務付けられています。

 そのため、定款や事業報告書等は事務所や所轄庁に備え置く必要があります。

  • 活動内容に制限がある

NPO法人では、公益的な非営利活動として、特定された20項目の活動の分野に制限されています。

  • 設立に際して多くの人員が必要

NPO法人の設立要件として、社員(常時)が10人以上必要です。また、役員は理事3人以上、監事1人以上が必須となります。株式会社が1人でも設立できることから比べても、多くの設立に関わる人が必要となります。

  • 所轄庁への各種手続きが必要

NPO法人を設立するには、所轄庁の認証を受けなければなりません。また、設立後も毎事業年度終了後に事業報告書等を所轄庁に提出しなければなりません。

 

NPO法人の活動目的について

NPO法では、公益的な非営利活動として、20項目の活動が挙げられています。NPO法人が行う活動については、以下の20項目のいずれかに含まれる必要があります。

活動分野20項目

1、  保健、医療又は福祉の増進を図る活動

2、  社会教育の推進を図る活動

3、  まちづくりの推進を図る活動

4、  観光の振興を図る活動

5、  農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動

6、  学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動

7、  環境の保全を図る活動

8、  災害救援活動

9、  地域安全活動

10、人権の擁護又は平和の推進を図る活動

11、国際協力の活動

12、男女共同参画社会の形成の推進を図る活動

13、子どもの健全育成を図る活動

14、情報化社会の発展を図る活動

15、科学技術の振興を図る活動

16、経済活動の活性化を図る活動

17、職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動

18、消費者の保護を図る活動

19、前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動

20、前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

※20項目に含まれるかどうかの判断は、常識的に含まれると考えられるものは、含めることができるとされています。

また、主たる目的とするには、特定非営利活動の割合が50%以上占めてなければならず、具体的には活動の事業費の金額などを見て、総合的に判断されます。

 

 

NPO法人設立手続きの流れ

 NPO法人の設立は、通常は以下のような流れとなります。

 NPO法人は株式会社と違い、公証役場での定款認証は不要です。

 また、出資金の払込証明なども必要ありません。

1、設立準備会(発起人会)開催

NPO法人を設立したいと考える人たちが集まり、以下のような事項について検討していきます。

●目的 ●定款の起案 ●事業計画、予算案の作成 ●10人以上の社員の確保 ●組織体制の検討 ●役員案の検討 など

     ⇓

2、認証申請書類の作成

設立準備会で検討した内容をもとに、作成した各種申請書類を所轄庁に提出します。通常は書類の不備から1度で受理されることは少なく、計画的に準備していくことがよいでしょう。

     ⇓

3、審査・公告

所轄庁は、認証申請書を受理後インターネットに掲示し、公表します。

また、インターネットなどにおいて定款、役員名簿、事業計画書などが一般に公開(縦覧)されます。
縦覧期間終了後、1~2ヶ月以内に審査が行われます。

     ⇓

4、認証・不認証の決定

認証の場合は認証書が交付されます。不認証の場合はその理由を記した書面で通知されます。認証された場合は、認証書が到達した日から2週間以内に法務局に設立登記申請を行う必要があります。 

     ⇓

5、法務局への設立登記申請

認証書の写し・定款の写し・就任承諾及び誓約書の写し・設立時の財産目録の写し代表者の印鑑証明書の写しなど必要な書類を集めた上で、登記申請の手続きを法務局へ申請します。 

     ⇓

6、登記の完了

     ⇓

7、届出

登記が終わりましたら、所轄庁に以下の書類を提出します。

・設立登記完了届出書 1部
・登記事項証明書 1部
・登記事項証明書の写し 1部
・設立時の財産目録 2部

 

当事務所は、行政書士事務所も併設しており、NPO法人設立の際しての認証申請書類作成から登記手続きまで一貫して対応することができます。

NPO法人のみに係わらず、会社全般の設立手続でお困りのことがあれな、是非ご相談ください。

阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも立ち寄りやすい場所にあります。

初回相談・見積り作成は無料です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

相続手続きはどこに相談すればよいのか

2020-12-15

相続手続きはどこに相談すればよいのか

 ご自身が相続手続きで分からないことがあったときには、ネットで検索して調べる方が殆どだと思います。

ネットで検索して解決すれば問題ありませんが、いざ実際に法務局や家庭裁判所、銀行、保険会社などへの手続きが必要となり、専門家に相談するときにはどこに連絡すればよいでしょうか。

「相続」などのキーワードで検索すると、「司法書士」「弁護士」「税理士」「行政書士」、はたまた「銀行・信託銀行」など各々が運営しているホームページなどが出てくると思います。

これだけ情報量があると、一体自身の場合にはどこに依頼するのが最もよいのか、不安や疑問を思われるでしょう。

相続手続きにおいて、具体的なケースを含めて各専門家の違いについてご説明します。

 

①相続人同士で争いごとが起きている場合

相続人同士で揉め事が起きており、当事者間の話し合いでは解決できないようなケースや訴訟に発展する可能性が高いケースでは弁護士に相談されるのがよいでしょう。

また、遺留分減殺請求を裁判所をとおして手続きするときも同様です。

お客さまの代理人となって、他の相続人と交渉することは弁護士しかできません。ただし、弁護士に依頼されたときには相応の報酬がかかってきますが、やむを得ないでしょう。

 

②相続税が発生する場合

税についての専門家は税理士です。

司法書士や行政書士では相続税についての申告書を作成したり、税務署に提出することはできません。

税理士の先生によっては、相続税の申告の他に遺産分割協議書の作成もしてもらえます。

 

③相続財産は預貯金や株式のみの場合

相続財産が預貯金や株式のみの場合で、戸籍収集や遺産分割協議書だけの作成をしてほしい場合には行政書士が適しているでしょう。

 

④相続放棄や遺言書の検認手続きをしたい場合

相続放棄や遺言書の検認手続きは家庭裁判所に提出します。裁判所へ提出する書類作成は弁護士、司法書士が行うことができますので、どちらかに依頼されるのがよいでしょう。

 

⑤相続財産に不動産がある場合

相続財産に不動産がある場合には、司法書士に依頼されるのがよいでしょう。

司法書士は登記の専門家であり、不動産の名義変更に関わる手続きに必要な戸籍収集から遺産分割協議の作成まで全て代行することができます。

その他、不動産の有無に係わらず、遺産整理業務として、預貯金や株式、生命保険などの相続手続き一式を代行することもできます。

 

この他「銀行」や「信託銀行」でも相続手続き(遺産整理業務)を一式依頼することもできますが、下記の点からもメリットは少ないでしょう。

①最低報酬額があり、費用負担が大きい

各銀行は知名度もあり、信用度が高いので安心感は得られるでしょう。

ただし、最低報酬額を決めていることが殆どで、遺産整理業務一式を依頼すると最低でも銀行への報酬として100万円以上かかってきます。

詳細は、当事務所ホームページ「遺産整理業務とは?」もご参照ください。

https://amagasaki-shiho.com/isanseirigyoumu/

②銀行提携の士業への報酬も別途かかる

各銀行自体がアドバイスやコンサルティング業務を行うだけであり、相続税の申告や戸籍収集、登記手続きをするわけではありません。

この場合には、提携している税理士や司法書士への報酬も別途かかってきて、結果的に時間や費用の負担が大きくなります。

 

このように色々なケースに応じてご相談される専門家も異なってくるでしょう。当事務所は、行政書士事務所も併設しておりますので、相続人間同士で争いのない場合(ケース③~⑤まで)には全て対応することが可能です。

費用についても、ホームページに記載しておりますので、ご安心ください。

 

相続手続き全般でお困りのことがあれな、是非ご相談ください。

阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも立ち寄りやすい場所にあります。

初回相談・見積り作成は無料です。

 

 

 

家の中で遺言書が見つかったら

2020-12-14

遺言書について

遺言には、大きく①自筆証書遺言、②公正証書遺言、③秘密証書遺言の3種類があります。

この内、「公正証書遺言」については、公証人によって作成してもらい遺言書を公証役場で保管してもらう遺言書になります。公証役場で遺言書が保管されておりますので、紛失していても大丈夫です。また、遺言の有無が不明なときは、公証役場へ「遺言検索」を依頼することもできます。

しかしながら、「自筆証書遺言」、「秘密証書遺言」は公的な機関で保管する制度が今まではなかったために、自宅で保管している方も多かったでしょう。

※令和2年7月13日から、法務局による「遺言書の保管制度」が始まっており、現在は自筆証書遺言を法務局で保管してもらう方法も可能となりました。

 

もし、亡くなられた方が自宅に自筆証書遺言を保管されていたときに、その場所を相続人や信頼できる方に伝えていたら、残された方も探す手間もなく、遺言書の有無を確認できるでしょう。

しかし、遺言書を書いたことを秘密にしておいて、タンスの中などにしまっていたら、すぐに発見することはできないかもしれません。

では、遺品整理などの際に、もし無いと思っていた遺言書が出てきたらどうすればよいでしょうか?

 

遺言書が発見されたら

まずは、開封に際しての遺言書検認手続きが必要です。

遺言書の検認手続きとは、その開封に当たり、遺言書の発見者や保管者が家庭裁判所へ遺言書を提出して、家庭裁判所において相続人等の立会人の元遺言書を開封し内容を確認する手続きです。

つまり、裁判所という公的機関において利害関係人が立ち会って開封することで「遺言書は確かにあったんだ」「遺言者の死後に、内容に改ざんはないんだ」という事実をみんなで確認するのです。

この検認手続きは、「自筆証書遺言」や「秘密証書遺言」においては必ず必要となります。

とはいえ、検認手続きを経ていない遺言書が無効になるか?というと、そんなことはありません。

ただし、検認手続きをしていないということは遺言について改ざんや隠匿がある可能性がある、という見方をされてしまいます。

先に述べました通り、遺言書は故人の意思であり、遺言書がある場合には遺言書の内容に沿った相続がなされます。

よって、改ざんや一部隠匿のある可能性のある遺言書の内容にそった相続はとても危険です。

 

遺言書が発見される前に相続手続きをしていたら

遺言書が発見されるのが、故人が亡くなってから相当期間が経過していて、既に法定相続分や遺産分割協議にて相続手続きが終わっていたらどうでしょうか?

この場合にも、遺言書の内容が優先されます。

よって、既に相続人間で相続手続きが終わっていたとしても、遺言に内容に沿って財産の分配をやり直す必要があります。

不動産の場合には、更正登記が必要となってきますし、預金についても再度分配し直すとなると、貰えなくなった相続人からすぐに協力が得られないかもしれません。

 

無いと思っていた遺言書があったばかりに、相続人間で揉め事が大きくなることもあるでしょう。

遺言は故人の意思を残すためのものです。せっかく意思を残したにも関わらず、相続人同士の揉め事が大きくなっては故人の本意ではないでしょう。

遺言を残される方は遺言を書いた旨やその場所については、相続人や信頼できる知人などには伝えておいた方が意思を適確に反映させることもできるでしょう。

 

遺言の作成や遺言が出てきた場合のご相談については、当事務所までご相談ください。

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも是非ご相談ください。

初回相談・見積り作成は無料です。

 

父や夫が社長(代表者)である株式会社の相続

2020-12-10

社長(代表者)である父や夫が亡くなったら

ご自身の両親や夫が会社経営をされているときに、その方が亡くなられたら、残された家族はどうしていけばよいでしょうか。

個人で不動産や預貯金をお持ちであれば、相続手続きについてはイメージが沸くでしょうが、会社は一体どうしていけばよいのか不安になるでしょう。

ここでは、会社を経営されている方が亡くなられたときの、相続手続きについて説明していきます。

会社の相続とは

会社の相続といっても、単純に代表者の立場を相続して事業を存続していく、ということではありません。

相続人が相続するのは代表者という立場ではなく、その会社の「株式」です。よって、もちろん会社の預貯金や不動産についても相続の対象にはなりません。

株式会社の代表取締役(取締役)は会社との委任関係に基づいて、会社を代表している人のことです。会社の代表取締役がもちろん株主ということは多いでしょうが、一般的には株式と代表取締役は別のものです。

代表取締役(取締役)が亡くなられたら、「退任」手続きをする必要があり、次の代表取締役を株主総会や取締役会で選定しなければなりません。

代表取締役の選定は、あくまで株数に応じた議決権に基づくものになりますので、亡くなられた代表者が過半数の株式を保有しており、その株式を単独で相続した方なら反対にあうことなく、代表者の立場を引き継ぐこともできるでしょう。

しかし、株主が複数おり、それぞれの議決権の割合が小さいときには、株主の過半数の同意を得なければ、自分が後を継ぎたいと思っても、すんなりとはいかないかもしれません。

具体的なケースについて

  • 相続人が会社を引き継いで代表者となる場合

代表者に選ばれるには、先程述べました通り、株主総会で決議されるときには株主の過半数の同意が必要です。

亡くなられた方が株式の過半数を持っていたときには、その株式を単独で相続した方は既に過半数を持っていることになりますから、自身を代表者にして会社を引き継いでいくことができるでしょう。

しかしながら、亡くなられた方が株式の過半数を持っていたとしても、相続人が複数いるときは、「相続人同士で株式をどう分けるのか」は重要なポイントです。

法定相続分で株式を相続した結果、議決権の問題で代表者の選定並びに会社運営まで大きな影響が出るでしょう。

もし相続人の中で会社経営に関心がない方がいれば、遺産分割協議により株式の相続分を予め決めてしまうか、他の株主などに譲渡することで解決することもできます。

  • 全ての相続人が会社経営を関心がなく、会社をたたみたい場合

この場合には、会社の解散と清算手続きが必要です。株式会社をそのまま残しておくと、法人税の納付義務や決算書申告義務が出てきます。

ただし、会社を誰も引き継がいないので、会社をたたみたいと思っても、会社に大きな借金があるときや代表者が連帯保証人になっているときなどは注意が必要です。

会社に大きな借金があるときや連帯保証人になっていたら

会社を清算するときには、会社の資産などから負債を支払い、負債がなくなっている必要があります。負債が残ったままでは、清算手続きができません。

また注意してほしい点が代表者が会社の借金の連帯保証人になっていたときです。

連帯保証人は、会社が支払えない場合に、個人が連帯してその借金を支払うもので、連帯保証人としての債務も相続の対象となります。

よって、「亡くなられた代表者個人の預貯金や不動産だけ相続して、会社の借金は引き継がない」ということはできません。

連帯保証人になっていたら、会社の借金がいくらあるのか、それに対して個人の資産はどれだけあるのか、を照らし合わせて相続するかどうか検討した方がよいでしょう。

相続をすると選択されたときには、連帯保証人として会社の借金を引き継いでいくことになります。

検討した結果、会社の借金も大きく、連帯保証人としても支払っていくことがでできない、と判断された場合には、相続放棄の手続きをすることになります。

相続放棄が認められれば、借金を引き継ぐことはありませんが、不動産や預貯金などのプラスの財産も相続することができなくなります。

また、相続放棄の手続きは原則「自己のために、相続が開始されたことを知ったときから3ヶ月以内」に行う必要があります。

※相続放棄については、当事務所ホームページ「相続放棄について」もご参照ください。

https://amagasaki-shiho.com/souzokuhouki/

 

以上のように、亡くなられた方は会社を経営されていたときには、様々な問題が起きてきます。

亡くなられた直後は、気持ちも動転して、すぐに相続手続きのことまで考えられないでしょう。

誰に何を相談すれば分からないこともあるでしょう。

お困りのことがあれば、当事務所で親身に対応いたします。

 

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも是非ご相談ください。

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相続放棄をすると生命保険金も受け取れないの?

2020-12-07

相続放棄と保険金

相続放棄の手続きについては、当事務所もよくご質問及びご依頼を頂いております。

その中でよくあるご質問が「相続放棄をすると生命保険金を受け取ることもできなくなりますか?」といったものです。

相続放棄といえば、プラスの財産もマイナスの財産も一切放棄する手続きなので、そういうご質問が出るのも、もっともかと思います。

例えば、借金はあるけれど、生命保険金もあるのでどちらにした方が良いのかなど、相続をするか相続放棄をするかでお悩みの方もおられるかもしれません。

そこで相続放棄と保険金受取の関係について記載していきたいと思います。

相続放棄の手続きについては、当事務所ホームページ内の下記リンクもご参照ください。

https://amagasaki-shiho.com/souzokuhouki/

 

相続放棄をすると生命保険金の受取は?

結論からいきますと、生命保険金の受取は可能です。生命保険金は生命保険契約に基づく受取人固有の財産として扱われるので、相続財産の対象から外れます。

よって、相続人の方が相続放棄をしたとしても、保険金の受取人であれば生命保険金を受け取ることは可能です。解約返戻金についても受取ることができますので、節税対策になるでしょう。

しかしながら、相続放棄をした場合に生命保険金を受け取るときはデメリットもありますので、ご注意ください。

 

生命保険金はみなし相続財産となります

先程も述べた通り、生命保険金自体は相続財産ではないので遺産分割の対象からは外されます。しかしながら、相続税の計算においては「みなし相続財産」として扱われます。

みなし相続財産とは、民法は相続財産にあたらないものの、相続税法上では相続財産とみなされるものであり生命保険金はこの「みなし相続財産」に該当するため、受取人に対して相続税が課税されます。

これは相続人であるかどうかに関係なく課税されるので、相続放棄をして相続人ではなくなった人でも生命保険金を受け取る以上は相続税が課税されるのです。

この他にもみなし相続財産として見なされるものに「死亡退職金」が挙げられます。

 

相続税の非課税枠が使えなくなります

では、みなし相続財産の非課税枠はないのでしょうか。

みなし相続財産にも一定額までは非課税となります。

生命保険金の非課税限度枠

500万円×法定相続人の数=非課税限度枠

※相続人でない方が生命保険金を受取る場合には、非課税枠の適用はありません。

ここで相続放棄した場合のデメリットがこの非課税枠が使えないということです。

例えば、法定相続人が配偶者と子1人の場合は法定相続人が2人なので、500万円×2人=1,000万円まで生命保険金が非課税となります。

これが仮に配偶者が相続放棄をした場合には、非課税枠が適用されませんので、そのまま課税対象となります。

非課税枠が適用されないのは、あくまで相続放棄をした方のみで、相続放棄をしていない子には非課税枠が適用されます。よって、子については、1,000万円の非課税枠を適用することができます。

以上、相続放棄をすると生命保険金の非課税枠が適用されませんが、相続放棄をした方が生命保険金を受取る場合でも相続税の基礎控除額自体は適用されますので、混同しないようにしましょう。

よって下記控除額までは相続税が課税されません。

相続税基礎控除額:3,000万円+法定相続人の数×600万円

 

相続放棄でお困りのことがあれば当事務所にご相談ください。

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、お仕事帰りや日中少し時間が空いた時などにでも気軽に立ち寄りやすい場所にあります。

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相続人の有無が不明の場合の対応

2020-12-01

相続人の不存在について

相続が開始すれば、相続財産は相続人に引き継がれることになりますが、相続人の有無が不明のときは、相続財産を管理・清算しながら、一方で相続人を捜索することが必要となります。

民法では、これらの手続きを「相続人の不存在」として規定しています。

民法第951条(相続財産法人の成立)

相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は法人とする。

相続人が不明の場合には、相続財産に管理人が置かれて管理・清算などの手続きがされますが、相続財産管理人が誰の管理人であるかを明確にすることを目的としています。

※相続人が不明の場合とは

  • 相続人の存在は明らかだが、その行方・生死が不明の場合には、本条に該当せず、不在者・失踪者としての手続きがされます。
  • 最終順位の相続人が、相続放棄など理由で相続権を有しなくなった場合には、相続人のあることが明らかでない場合に該当します。
  • 遺言書に相続人は存在しないが、相続財産の全部の包括受遺者が存在する場合には、相続人のあることが明らかでない場合には該当しません。

相続人不存在の流れ

①:相続人がいることが明らかでない場合に、相続財産法人の成立

                    ⇓ 

②:利害関係人などの請求によって、家庭裁判所は相続財産の管理人を選任

選任後遅滞なく、家庭裁判所は最低2ヶ月公告(1回目)

                    ⇓

③:②の公告後2ヶ月以内に相続人のいることが明らかにならなかったときは、相続財産管理人は全ての債権者、受遺者に催告する旨を最低2ヶ月公告(2回目)

                    ⇓

④:③の公告期間の満了後、まだ相続人のいることが明らかにならなかったときは、相続財産管理人などは最後の相続人捜索のために公告を家庭裁判所に請求

最低6ヶ月公告(3回目)

この期間内までに相続人であることの申出をしなかった者は、相続権を主張することはできません。(相続人不存在確定)

                    ⇓

⑤:④の相続人捜索公告期間満了後3ヶ月以内に、内縁の妻や事実上の養子などから請求(特別縁故者)があったときは、家庭裁判所は相当と認めるときに限って、相続財産の全部又は一部を与えることができます

                    ⇓

⑥:①~⑤までの手続きにより、処分されなかった相続財産は、国庫に帰属します。(特別縁故者不存在確定)

①~⑥までの手続きにより、特別縁故者不存在が確定するまでには最低13ヶ月の期間を要します。

相続人不存在の財産が不動産の共有持分であったときには、他の相続人が不明だからといって、その持分は譲り受けることはできません。あくまで特別縁故者の不存在が確定して、他に相続人や利害関係人がいないことが証明されて初めて、他の共有者の持分へと帰属されます。

 

相続人が不明だ。。。最終順位の相続人が相続放棄をしてしまった。。。など、相続人の有無が不明でお困りの際は当事務所にご相談ください。

相続財産管理人選任申立書の書類作成代行も行っております。

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しており、メールでも随時相談を受け付けております。

初回相談・見積り作成は無料です。

任意後見を検討した方がよいケース

2020-11-25

任意後見を検討したいのだが。。。

実際に任意後見を検討して進めてみたい、と思っても今は健康で判断能力も問題ない方は中々踏み出すことは難しいでしょう。そこで、今回は「任意後見制度」を利用するに適したケースをいくつか紹介していきますので、ご参考にしてみてください。

※当事務所ホームページ「成年後見をご検討中の方へ」も参照してください。

https://amagasaki-shiho.com/seinenkouken_kentouchuu/

ケース①:夫婦2人暮らしで子供、兄弟姉妹がいない場合

  • 夫婦2人暮らし
  • 子供、兄弟姉妹はいない
  • 両親も他界している

上記のような場合、夫婦2人の内のどちらかの判断能力が低下してしまったときなどは、もう一方で身の回りのことや様々な手続きを行わなければなりません。夫婦ともに高齢になってくると、一人で全ての手続きなどを行っていくことは難しくなってくることもあるでしょう。

このようなときに備えて、夫と妻双方が元気な内に任意後見契約、財産管理契約、死後事務委任契約などをしておくことで老後の安心に代えることができるでしょう。

例えば財産管理契約をしておくことで、仮に夫の介護が必要になり、自身で動くことができなくなっても、銀行の手続き、役所の手続きなどを任せることができます。

また、死後事務委任契約をしておくことで、仮に夫が先に他界したときに、妻一人で全てすることが難しい葬儀の手続きなどを任せることもできます。

ケース②:両親は既に他界しており、独身の場合

  • 独身で子供がいない
  • 両親も他界している
  • 兄弟姉妹はいない

上記のような場合でも、ケース①と同様にもしご自身が動けなくなってしまうと、身の回りのことを誰かに頼る必要が出てくるでしょう。

ご自身が元気な内に任意後見契約、財産管理契約、死後事務委任契約をしておくことで、万一の備えになります。

例えば任意後見契約、財産管理契約をしておくことで病院や施設への入所手続き、入院費・施設費の支払、介護サービスの利用手続きなどをすることを任せることができます。

また、死後事務委任契約をしておくことで、自身が亡くなった後の死亡届の提出や葬儀、火葬の手続きを任せることもできます。

ケース③:子供、両親はいるが、遠方にいたり関係が希薄な場合

  • 子供が遠方に住んでいる
  • 両親はいるが、関係が非常に希薄
  • 近くに仲の良い親戚などがいない

この場合には、ご自身の判断能力が低下したときに、近くに信頼できる親族がいないため、身の回りのことを誰かに任せる必要が出てくるでしょう。

ご自身が元気な内に任意後見契約、財産管理契約、死後事務委任契約をしておくことで、万一の備えになります。

死後事務委任契約は、子供がいても海外などに住んでいるとすぐに帰国することができないかもしれませんので、予め死後事務委任契約をしておくことで葬儀や火葬の手続きを任せることができます。

以上のようなご紹介したケースに限らず、任意後見はご自身が元気なうちに将来のことを前もって考え、相談し、備えることができる制度です。

後見制度について、ご検討・ご質問などあれば、当事務所にご相談ください。

初回相談は無料です。

 

株式移転とは?株式移転の手続きについて

2020-11-24

株式移転とは

株式移転とは、1又は2以上の株式会社がその発行済株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させることです。よって、株式移転の当事会社は、株式会社でなければなりません。以下、株式移転によって株式を取得させる会社を「完全子会社」、株式を取得する会社を「完全親会社」といいます。

株式移転では、完全親会社が新設されるので、株式を発行することが必要であります。完全子会社の株主から取得する株式の対価として、必ず完全親会社の株式が交付され、完全子会社の株主に対する対価の全てを株式以外の財産とすることはできません。

なお、完全親会社の株式に加えて、完全親会社の社債、新株予約権、新株予約権付社債を交付することはできますが、金銭その他の財産の交付は認められていません。

株式移転をすることにより、完全親会社と完全子会社の関係が築かれるため、グループ企業のホールディングス化の際になどよく用いられます。

株式移転計画の作成

株式会社が、株式移転をする場合には、株式移転計画を作成しなければなりません。株式移転計画には、次に掲げるような事項について定めなければなりません。

株式移転計画に定めなければならない事項(例
①完全親会社の目的、商号、本店所在地及び発行可能株式総数
②①の他、完全親会社の定款で定める事項
③完全親会社の設立時取締役等の氏名
④完全親会社が株式移転に際して完全子会社の株主に対して交付するその株式に代わる完全親会社の株式の数又はその数の算定方法、完全親会社の資本金に関する事項
⑤完全親会社が株式移転に際して完全子会社の株主に対してその株式に代わる完全親会社の社債等を交付するときは、当該社債等に関する事項
⑥完全親会社が株式移転に際して完全子会社の新株予約権の新株予約権者に対して当該新株予約権に代わる完全親会社の新株予約権を交付するときは、当該新株予約権に関する事項

株式移転による完全子会社の手続きについて

株式移転の手続きは完全子会社において以下のような手順を踏んでいくために、すぐに株式移転を行うことはできません。最短でも2ケ月程度はかかると思っておいた方が良いでしょう。

 

  完全子会社の手続き
承認決議権限

原則:株主総会の特別決議

例外①株式移転をする株式会社が種類株式発行以外の公開会社であり、かつ、当該株式会社の株主に対して交付する金銭等の全部又は一部が譲渡制限株式等である場合は株主総会の特殊決議が必要。

②完全子会社が種類株式発行会社である場合において、完全子会社の株主に対して交付する完全親会社の株式等の全部又は一部が譲渡制限株式等であるときは、当該譲渡制限株式等の割当を受ける種類の株式の種類株主総会の特殊決議が必要。

③株式移転により、特定の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、定款に別段の定めがなり限り、当該種類の株式の種類株主総会の特別決議が必要。

※株式移転には、吸収分割や吸収合併、株式交換などにあるような簡易手続き又は略式手続きが法定されていません。

 

債権者保護手続

株式移転計画新株予約権が新株予約権付社債に付された新株予約権である場合には、次に掲げるような事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には各別に催告しなければなりません。(但し、定款で公告方法を日刊新聞紙や電子公告と定めているときは、官報公告に加えて定款の公告方法による公告を行うことで、各別の催告を省略できる)

(1)株式移転をする旨

(2)他の完全子会社及び完全親会社の商号及び住所

(3)完全子会社のの計算書類に関する事項として定めるもの(貸借対照表の要旨)

(4)債権者が一定の期間内(1か月以下は不可)に異議を述べることができる旨

 

書面の備置

事前備置

完全子会社は、株式移転計画等の事前開示書類を以下の最も早い日から、本店に備え置くことが必要(効力発生日から6ヶ月経過するまで)

●株主総会の2週間前

●反対株主への公告または通知の日

●債権者程手続きの公告または通知の日

●新株予約権に関する公告または通知の日

事後備置

完全親会社及び完全子会社ともに、設立登記から6ヶ月経過するまで、以下のような事項を記載した事後開示書類を本店に備え置くことが必要

●効力発生日

●反対株主の株式買取請求の経過

●移転株式数

 

株式提供及び新株予約権提供公告

株券提供公告

株券発行会社であるときは、株式移転の効力が生ずる日までに当該会社に対し全部の株式に係る株券を提供しなければならない旨を公告し、かつ、当該株主及び質権者には、各別催告をしなければなりません。(株券提出日の1ヶ月前までに)

新株予約権証券提供公告

新株予約権証券を発行しているときは、株式移転の効力が生ずる日までに当該会社に対し新株予約権証券を提出しなければならない旨を公告し、かつ、新株予約権者または質権者には、各別催告をしなければなりません。(新株予約権提出日の1ヶ月前までに)

 

登記申請の添付書類

●株式移転計画書

●定款

●株式移転計画を承認した株主総会議事録

●完全親会社の取締役等の就任を承諾したことを証する書面

●完全子会社の債権者保護手続書面

●資本金の計上に関する証明書

●株主リスト  等

反対株主の株式買取請求

株式移転をする場合には、反対株主は完全子会社に対して、自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができます。

反対株主とは、以下の者を指します。

  • 株主総会(種類株主総会決議を要する場合は、種類株主総会を含む)に先立って株式移転に反対する旨を当該完全子会社に通知し、かつ、当該株主総会において株式移転に反対した株主
  • 当該株主総会において議決権を行使することができない株主

完全子会社は、株式移転計画の承認決議をした株主総会の日から2週間以内に、反対株主に対し、株式移転をする旨並びに他の完全子会社及び完全親会社の商号、住所を通知するか公告しなければなりません。

株式移転の効力発生日

株式移転をしたときは、完全親会社については、設立登記の申請が必要となります。株式移転は、完全親会社の設立の日に株式移転の効果が生じることとされていますので、完全親会社の設立登記の日をもって効力が生じます。※公証役場による定款認証は不要です。

なお、完全子会社は株主構成が変わるだけで、通常登記事項に変更を生じませんので、登記する必要はありません。しかしながら、完全親会社が完全子会社の新株予約権者に対して完全親会社の新株予約権を交付した結果、完全子会社の新株予約権が消滅した場合には、完全子会社の新株予約権が消滅した旨を登記する必要があります。

登録免許税について

  • 完全親会社の設立登記

原則:資本金の額×1000分の7(0.7%)。ただし、15万円に満たない場合は15万円となります。

例)完全親会社の資本金の額が2,000万円の場合

登録免許税:2,000万円×1000分の7=14万円⇒15万円に満たないので、15万円が登録免許税となります。

  • 完全子会社の変更登記

原則:不要

例外:3万円(完全親会社が完全子会社の新株予約権者に対して完全親会社の新株予約権を交付した結果、完全子会社の新株予約権が消滅した場合)

 

当事務所は、阪急「塚口」駅徒歩3分に位置しております。株式移転のみならず、商業登記でお困りのことがあればご相談ください。

メールでも随時相談は受け付けております。

初回相談・見積り作成は無料です。

 

吸収合併とは?吸収合併の手続きについて

2020-11-19

吸収合併とは

吸収合併とは、会社が他の会社とする合併のことで、合併により消滅する会社の権利義務の全部を合併後存続する会社に承継させることをいいます。ただし、特例有限会社は、吸収合併存続会社になることはできません。以下、権利義務の全部を承継し合併後に存続する会社を「存続会社」といい、合併により消滅する会社を「消滅会社」といいます。

 

吸収合併契約の締結

会社が、吸収合併をする場合には、吸収合併契約を締結しなければなりません。具体的には吸収合併存続会社が株式会社であるときは、吸収合併契約において、次に掲げるような事項について定めなければなりません。

法定記載事項
①存続会社及び消滅会社の商号及び住所
②存続会社が吸収合併に際して消滅会社の株主又は消滅持分会社の社員に対してその株式又は持分に代わる金銭等を交付するときは、当該金銭等についての事項
③消滅会社が新株予約権を発行しているときは、存続会社が吸収合併に際して当該新株予約権の新株予約権者に対して交付する当該新株予約権に代わる当該存続会社の新株予権又は金銭についての事項
④吸収合併の効力発生日

吸収合併の場合、消滅会社が発行している新株予約権は当然に消滅します。よって対価として存続会社の新株予約権を交付する場合は、新株予約権を交付することを、又新株予約権を交付することを認めない場合は、これに代わる金銭を交付することを合併契約書に記載しなければなりません。そのため、新株予約権の内容として、合併に際して存続会社の新株予約権を交付する旨の定めがあっても、合併契約書にその旨の記載がなければ、当然に存続会社の新株予約権が交付されることはありません。

この場合、消滅会社の新株予約権の新株予約権者は、消滅会社に対して、自己の有する新株予約権を公正な価格で買い取ることを請求できます。

吸収合併の手続きについて

吸収合併の手続きは以下のような手順を踏んでいくために、すぐに吸収合併を行うことはできません。最短でも2ケ月程度はかかると思っておいた方が良いでしょう。

  存続会社 消滅会社
承認決議権限

原則:株主総会の特別決議

例外:①消滅会社の株主に対して交付する対価(「株数」×「1株当たりの純資産額」)が純資産額の5分の1以下のときは、株主総会の承認不要(※簡易合併)

②存続会社が消滅会社の特別支配会社である場合は、株主総会の承認不要(※略式合併)

例外の例外:株主総会の特殊決議

①存続会社に差損が生じる場合

②法務省令で定める数の株式を有する株主が吸収合併に反対する旨を存続会社に対し通知した場合

③消滅会社に対して交付する金銭等の全部又は一部が存続会社の譲渡制限株式である場合であって、存続会社が公開会社でない場合(①、②は簡易合併にのみ適用)

 

原則:株主総会の特別決議

例外:存続会社が消滅会社の特別支配会社であるときは、株主総会決議は不要(※略式合併)

例外の例外:吸収合併における合併対価の全部又は一部が譲渡制限株式である場合であって、消滅会社が公開会社であり、かつ、種類発行株式会社でないときは株主総会の特殊決議

債権者保護手続

以下に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には各別の催告が必要(但し、定款で公告方法を日刊新聞紙や電子公告と定めているときは、官報公告に加えて定款の公告方法による公告を行うことで、各別の催告を省略できる)

(1)吸収合併をする旨

(2)消滅会社の商号・住所

(3)存続会社及び消滅会社の計算書類に関する事項として定めるもの(貸借対照表の要旨)

(4)債権者が一定の期間内(1か月以下は不可)に異議を述べることができる旨

 

以下に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には各別の催告が必要(但し、定款で公告方法を日刊新聞紙や電子公告と定めているときは、官報公告に加えて定款の公告方法による公告を行うことで、各別の催告を省略できる)

(1)吸収合併をする旨

(2)存続会社の商号・住所

(3)存続会社及び消滅会社の計算書類に関する事項として定めるもの(貸借対照表の要旨)

(4)債権者が一定の期間内(1か月以下は不可)に異議を述べることができる旨

 

書面の備置

(1)事前備置

債権者保護手続等を行う日から、以下のような事項を記載した書面等を本店に備え置かなければならない(効力発生日から6ヶ月経過するまで)

●合併契約の内容

●合併対価の相当性に関する事項

●計算書類等に関する事項

(2)事後備置

株式会社であるときは、吸収合併の効力発生日以後遅滞なく、法務省令で定められている事項について記載した書面または電磁的記録を作成して、効力発生日から6ヶ月間本店に備え置かなければならない

 

債権者保護手続等を行う日から、以下のような事項を記載した書面等を本店に備え置かなければならない(効力発生日まで)

●合併契約の内容

●合併対価の相当性に関する事項

●計算書類等に関する事項

登記申請の添付書類

●吸収合併契約書

●合併契約を承認した株主総会議事録(存続会社、消滅会社)

●債権者保護手続書面

●資本金の計上に関する証明書

●株主リスト(存続会社、消滅会社) 等

不要

吸収合併の登記

会社が吸収合併をしたときは、その効力が生じた日から2週間以内に、その本店の所在地において、吸収合併により消滅する会社については解散の登記をし、存続する会社については変更の登記を同時に申請しなければなりません。また、存続会社と消滅会社の管轄法務局が異なる場合には、存続会社の本店所在地を管轄する法務局を経由して申請します。

 

吸収合併の効力発生時期

存続会社は、吸収合併の効力発生日に、消滅会社の権利義務を承継します。消滅会社の吸収合併による解散は、吸収合併の登記の後でなければ、第三者に対抗することはできません。また、吸収合併の効果は、債権者保護手続きが終了していない場合には、生じません。

法人登記でお困りのことがあれば当事務所までご相談ください。

初回相談・見積は無料です。

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